山下敬吾名人に挑戦するのは井山裕太棋聖。前回とは立場が逆転しての対決である。真っ向勝負を挑み、4勝1敗で2年前の雪辱を果たした井山棋聖は「“打ちたい手”を打ち続けた」。名人優勢で進む第5局では、残り時間両者1分の大激戦を挑戦者が逆転。勝利への執念が流れを決めたシリーズの全記録を収める。3期ぶり3回目の名人位を獲得した井山は棋聖、本因坊をあわせ史上2人目の「大3冠」、史上最年少での「名人本因坊」となった。各局の様子を写真でも紹介、名人、挑戦者の素顔にも激戦ぶりがうかがえる。例年通り、挑戦者決定リーグ戦を書き下ろし収載、挑戦者の名人奪還への軌跡を読み解く、ファン待望の1冊。