|
「第2回 朝日時代小説大賞」は、従来の枠にとらわれない時代小説の書き手を発掘する賞として位置づけ、プロ・アマを問わず、幅広い人材発掘をめざします。進取の気性に富んだ意欲的な作品で挑戦してください。
主催・朝日新聞出版 協賛・テレビ朝日
選考委員(五十音順)
児玉清 縄田一男 山本一力
<応募規定>
(1)長篇の時代小説。未発表の作品に限る。
(2)応募資格はプロ・アマを問わない。
(3)枚数は400字詰め原稿用紙300枚以上400枚以内。ワープロ原稿の場合は、A4判の用紙に40字×30行を目安に印字すること。原稿用紙への印字は不可。400字換算での原稿枚数、作品の梗概(800字以内)、筆名(本名)・住所・電話番号・年齢・経歴を明記した別紙を添えること。
(4)締め切りは、2009年12月31日(当日消印有効)。
(5)宛先
〒104-8011
株式会社朝日新聞出版 第2回 朝日時代小説大賞事務局
*応募は郵送に限ります。
(6)入選作発表「小説トリッパー」2010年秋季号(9月発売予定)
*途中経過は10年夏季号(6月発売予定)に掲載します。
(7)正賞=記念品 副賞=200万円
(8)受賞作は朝日新聞出版より刊行します。出版権および映像化権その他の権利は、朝日新聞出版に属します。
(9)応募原稿は返却しません。コピーをとっておいてください。また選考経過についての問い合わせには応じられません。
(10)二重投稿はご遠慮ください。
(11)優秀な応募作品については、テレビ朝日でのドラマ化を検討します。
| |
児玉 清
僕は時代小説の大ファンだ。と、いきなり書いてしまったが、そもそも僕が超のつく本好き人間となったのも時代小説がきっかけだったし、その後、今日まで幾星霜、人生のさまざまな局面で、勇気と励ましと大事なヒントを与えてくれたのも時代小説。また世の中にはかくも多種多様な人間がいることを最初にしっかりと教えてくれたのも、人間の心の恐ろしさと素晴らしさを、人生には忍耐と辛抱が必要だということを楽しく諭してくれたのも時代小説だ。
美しい心、やさしさ、温かい心、廉恥心に矜持、義理人情、時代小説が面白さとともに僕に与えてくれた感動は数え上げたらきりが無い。つまりは、時代小説は僕にとってまさにかけがえのない人生の師であり、友であり、心の伴侶なのだ。
そんな僕に嬉しい知らせが飛び込んできた。朝日新聞出版が時代小説の登竜門を設けるというのだ。しかも嬉しいことに選考委員の一人として指名をいただいた。日本人の心にしみる、いや世界の読書人の胸を打つ時代小説の新たなる担い手の登場を常に願っている愛読者の一人として、ぜひ皆さまからの新作時代小説の応募をお待ちしています。
|
| |
縄田一男
時代小説界は、今、大家から中堅、新鋭の諸作、そして、大ブームとなっている文庫書き下ろし長篇まで、驚くほどの活況を呈している。
その中で、新しい文体と発想、さらにはテーマを盛り込んだ瑞々しい作品と出逢うこともしばしばだ。が、注意しなければならないのは、このジャンルには多くの約束事があり、それらを無視すると、作品が、時代小説のかたちを借りた何か別のものになってしまう点である。前述の新しい試みは、そうした約束ごとの間隙をぬって成されてこそ、真の輝きを放つのである。私が望むのは、登場人物が鬘をかむっているのではなく、本当の髷を結っている作品だ。時代小説のパターン化を打ち破りつつ、その一方で基本を遵守しながら斬新さを盛り込む--この難事を果たさんとする勇気ある書き手、出でよ!
私は、心から参った、と叫ばずにはいられない作品と出逢うことを、切に望んでいる。
|
| |
山本一力
あまたある文学賞のなかで、新人賞はもっとも受賞が困難な賞だろう。なによりも応募数が多い。八十枚前後の短篇新人賞なら、二千作を超える応募数もめずらしくはない。
しかも執筆時に編集者の助言・添削が得られるわけでもない。早く早くと、原稿仕上がりをせっつかれもしない。しないどころか、新人賞主催者は「書きたければ書けばノノ」ぐらいのスタンスだ。つまり応募作執筆を途中でやめても、それを諫め、惜しんでくれる者はいないのだ。一行目を書き出し、最終行に(了)の字を記す。それを成し遂げるのは、応募者当人だ。
編集者は第一番目の読者だというが、わたしはそうは思わない。第一番目の読者は作者当人だ。作者がおもしろがって書いてこそ、読み手に伝わる。苦しんで書いてはならない。書く苦しみは、プロになってからの話だ。
|
|