Step ahead 日本女性としてさらに輝く先へ

中川翔子

Shoko Nakagawa 1985年、東京都生まれ。2006年に『Brilliant Dream』でCDデビューし、昨年はシングル2枚、アニソンカバーミニアルバム2枚をリリース。アーティストとしての活動に力を入れつつも、『世界!弾丸トラベラー』(NTV)、『笑いがいちばん』(NHK)などのテレビやラジオ『中川翔子のG(ギザ)サイエンス!』(LF)、『DoCoMo 東京REMIX族』(J-WAVE)といったレギュラー出演番組も多数。アニメ『墓場鬼太郎』(CX)ではエンディングテーマ曲『snow tears』を歌うとともに声優にも挑戦中。そして人気のブログをまとめた最新刊『しょこたん・ぶろぐ 貪欲デイズ』も絶好調。また花王エッセンシャルなどのCM出演や雑誌『hon-nin』での連載マンガ『脳子の恋』の執筆、みずからプロデュースした「スカシカシパン」(菓子パン)を全国のローソンで発売するなど活動は多岐にわたる。3月19日に待望の1stアルバム『Big☆Bang!!!』をリリース。

オフィシャルHP『しょこ☆たいむ』
http://www.nakagawashoko.com/
中川翔子公式ウェブサイト『しょこたん・ねっと』
http://www.shokotan.jp/index.html


森 鈴香(ジェイヌード)
=インタビュー、文
枦木 功=写真


中川翔子 インタビュー
三つ子の魂
宇宙のかなたへ

楽しいこと、好きなこと、したいこと。
そんなことばかりを
ブログに書いていたら
自分自身を洗脳しちゃったみたいで
本当にかわってくる。
忘れたくないことだけを
書くようにしてます。
そうやって忘れてもいいことと
わけてるんでしょうね


2000人と
わたしの人生が
クロスした日


 中川翔子さんは最近いつもあわてている。
「アニソンや松田聖子さんの曲にあわせて歌いながらアニメのDVDを流し、本を読みながらDS。そしてブログも書いて、と家にいると仕事も全部ながら。時間がもったいないからなるべく寝ません(笑)」
 10代のころ、悩んだり落ち込んだりしてボーっと時間を過ごすことが多かったのを、貪欲さにめざめた20代のいま悔やむことが多いという。
「もっとできることがあったと思うと、10代の自分を消してしまいたくなることもあります。だからハタチになったときはあせりました。あれもしたい、これもしなきゃって。でもそんな10代があったからこそ、貪欲になれるいまがある。そんなふうに振りかえることができるようになったのはコンサートのおかげです」
 昨年10月に渋谷C.C.Lemonホールで開かれた初コンサート。そのステージで翔子さんは「過去が一秒でもちがっていたら、ここでみんなと出会うこともなかった」と感じた。
「幕が上がると『しょこたーん!』という声が響いて、サイリュームのピンク色の光がかがやき、ガァッとテンションが上がりました。まるで奇跡の一秒が重なっていくような時間でした。あの日からいろんなことを考え、見落としていたことに気づいた。まさに人生のビッグバンでした」
 そして誕生したのが3月19日にリリースするファーストアルバム『Big☆Bang!!!』。歌手デビューした一昨年の七夕、「いつかアルバムがつくれますように」と短冊に書いた願いがかなった。
「音楽活動で受ける衝撃はとくに大きいんです。この未知の世界にはワクワクとゾクゾクがつねにある。そういう気持ちが『Big☆Bang!!!』にはつまっています」
 コンサートには男性より女性ファンが多かったのに驚いた。そして女の子にこそ伝えたい気持ちが伝えられるうれしさがこみ上げた。
「アルバムのなかの『恋の記憶』という曲は、女の子であれば『あるある!』って思っていただける曲です。恋愛中なのに“さよならの予感”を感じる瞬間ってありますよね。見たくないものが見えてしまったというような。それって実際にさよならするよりも、じつはもっと切ない。音楽だからこそ表現できる女の子の複雑な感情なんじゃないかと思います」


スカシカシパンに
ジュピター、
それにネコ飲茶も…


 興味をもったことには、どんどんコミットしていくのが翔子さんのスタイル。そしてそのターゲットには“しょこたんらしさ”がただよう。スカシカシパン(ウニの一種で体に穴が開いていることからこの名前がつけられている)にはじまり木星や戦隊モノ、昭和の風情などなど。
「いま真剣に好きなものって子どものころにこだわっていた記憶とつながっています。記憶のなかの興味が再燃して調べまくるんです(笑)。スカシカシパンとの出合いは祖父とよく行った貝拾いで、木星は小学校の自由研究がきっかけ、というふうに。三つ子の魂百まで、かな? 当時は学校の友だちが遠ざかっていくことを怖れてクチには出しませんでした。でもいまはお仕事のなかで素直に話ができる。とてもしあわせなことですよね」
 好きなことを極めるとそれが仕事につながり視界はさらに広がってゆく。それは歌やマンガもおなじ。
「最近気づいたんです。生きた証を残していけるすばらしい世界に、わたしはいるんだって。そう考えるとまだまだわたしの世界はせますぎる。J-WAVEの『DoCoMo 東京REMIX族』で、ナビゲーターをご一緒している山田五郎さんには『しょこたんは興味があるものとないものでは目のギンギンぐあいがちがうから、すぐわかるよ』ってからかわれてます(笑)。30代になるころには偏りなくめちゃくちゃ博識になっていたい!」
 実際、翔子さんは相当な読書家でもある。
「半身浴にはまっていて4時間ぐらいバスタブで過ごすこともあります。だからその時間は思いっきり本を読むためにBOOKOFFで本を大量買い! 好きなのは警察モノや闘病記、旅行記といったドキュメンタリー。小説はサスペンスに偏ってます(笑)。とくに小池真理子さんと筒井康隆さんの作品は繰り返し読んでもおもしろい好きな作家さんです」
 これからやってみたいことをたずねると、おもちゃ箱をひっくり返したようにつぎつぎと出てくる。
「広東語をマスターして香港に住んで2カ国語をあやつるホテルのベルスタッフになりたいし、大学にも行きたい。大好きな宇宙にかかわる仕事もしてみたいし、いろんな国に出かけて旅行マンガを描いたり、子どもが生まれたら子育てマンガも描きたい。捨てられたネコをたくさん連れてきて“ネコ飲茶”のお店も開きたいし……」
 翔子さんの貪欲な一瞬一秒は未来につづいている。