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選評者からのメッセージ
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宮嶋康彦
1951年、長崎県生まれ。85年に「お月さん釣れた」で、プレイボーイ・ドキュメントファイル大賞受賞。詩、小説、ノンフィクションなども執筆。東京造形大学非常勤講師。著書・写真集に『東京起源』『写真家の旅 原日本、産土を旅ゆく』『脱「風景写真」宣言 二〇一〇年の花鳥風月』『水母音 SUIBOIN』『たい焼の魚拓』など。 |
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時代はますますデジタル化が進んでいく。フィルムで撮影することを主体としている人が、果たしてどのくらいいるのだろう。やがて、フィルムは姿を消すのだろうか……。もしも、そうした悲劇的な日が到来するのなら、いや、心配されるからこそ、フィルム時代の最後の証人となって、日々の写真活動にフィルムを取り入れたいのだ。いまや、カラースライドフィルムを使用するカメラマンは少数派。プロのカメラマンにおいては皆無に近い。かれらの多くは、ポジフィルムのよさを知り抜いていながら、時代の求めによってデジタル化を余儀なくされたのだ。ポジフィルムがもたらす映像の写真的リアルは圧倒的だ。その質感を簡単に捨て去るべきではない。来年もポジフィルムの秀作を待ち望んでいる。 |
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田村彰英
1947年、東京都生まれ。東京綜合写真専門学校研究科卒。大学、写真学校講師を歴任、広告写真でも活躍。NHK大河ドラマ「風林火山」公式ポスターを撮影。写真集に『黒澤明』『スローカメラの休日』など。ニューヨーク近代美術館、東京国立近代美術館など多くの美術館に収蔵。2012年夏に個展「夢の光」を東京都写真美術館で開催。 |
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2012年アサヒカメラ月例コンテストのカラープリントの部の審査に立ち会い、最初に感じたのは、残念ながらずいぶん保守的になってしまったということでした。アサヒカメラで審査した時、希望に満ちあふれた美しく生きる人々を撮影した作品の応募が減っていたのが私にとっては、驚きでした。よくわからない肖像権とか迷惑防止条例の影響で写される人々が敏感になりすぎたことの結果なのでしょうか? その手の法律のゆるい東南アジアの撮影作品が多いのもうなずけます。私が担当するようになってから、少しずつ若い方々の作品も増え少し安心してはいますが。カラオケ写真(誰かのものまね)ではなく美しく生きる人々の心のある写真を期待します。 |
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鬼海弘雄
1945年、山形県生まれ。法政大学文学部哲学科卒業後、さまざまな職業を経て写真家に。長年にわたりひとつのテーマを追い、73年から浅草で肖像写真群を撮り続けている。一方、東京各地を歩き続け、インドやトルコを度々訪ねている。作品集に『PERSONA』『王たちの肖像』『東京迷路』『アナトリア』『東京ポートレイト』など。 |
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2012年に引き続き担当させていただきます。よろしくお願いいたします。同年は、私にとって初の継続的な審査体験でしたが、「組写真部門」に応募される方々はみなさん高いレベルにいらっしゃると感じました。その一方、撮り手として、自分らしい「うまさ」というものをどこか手放せないでとどまっているきらいがあるのでは?と度々思い至りました。私がよい作品に求めることは揺るぎません。静止画だからこそ生み出しえるものは何か。それを組写真にすることでしかできないことは何か。それを問う行為を突き詰めてみてください。作品を思い描き、たくさん撮って、選び抜く。その過程がぜいたくであるほど、表現の大きな飛翔があるはずです。 |
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ZIGEN
1959年、兵庫県生まれ。大阪写真専門学校(現・ビジュアルアーツ専門学校 大阪)卒。82年に渡仏後、ピーター・リンドバーグ氏に師事。85年パリで独立。95年帰国後ZIGEN写真事務所を設立。東京ビジュアルアーツ非常勤講師。「世紀末肖像」「Bali Deep」「小豆島」など個展多数。毎年Bali・Ubudで「Bali Deep」展開催。 |
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白黒フィルムや印画紙の種類がどんどん減っていくことに、さびしさを感じるこのごろです。しかし、デジタル写真が主流になった今でも、実際に肉眼で見ている世界をモノトーンの二次元の世界に変えて楽しむモノクロプリントのすばらしさは変わることがありません。写真の楽しみ方はたくさんあります。写真を撮る行為はもちろんですが、被写体との出合い、創作、写真を見せる等々です。そして多種多様な写真を見る行為もまた、撮ることとは違った楽しさがあります。どんどん撮って発表するのはもちろん、月例コンテストという場を通して、多くのみなさんが楽しみながらつながっていけたらよいと思います。また1年間、よろしくお願いいたします。 |
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大西みつぐ
1952年、東京・深川生まれ。東京綜合写真専門学校卒。85年「河口の町」で第22回太陽賞受賞。93年「遠い夏」などで第18回木村伊兵衛写真賞受賞。武蔵野美術大学、東京綜合写真専門学校非常勤講師。日本写真家協会会員。個展多数。著書・写真集に『下町純情カメラ』『東京手帖』『Wonderland』など。 |
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1年間、この部門を担当させていただいておりますが、とても面白いです。新鮮です! 老若男女、毎回混戦状態というのもいい。「写真のつくりかた」について頭を抱えて考え込んでいるような方々もいないように感じますし、どこか他のコンテスト審査時に見たそっくりそのままの作品を再びここで見ることもありません。みなさん、ほんとうに写真を楽しんでいる様子が伝わりますし、こんなものが撮れたのだがどうだろうか! といった素直な声も聞こえてきます。もちろん技術的な上達も大事ですが、私たちが写真を始めた原点のような「表すことの喜び」がここにあるのですから、どうか大胆にして繊細なイメージをさらに見せてほしいと思います。 |
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2012年のアサヒカメラコンテストの年間優秀者に贈られるアサヒカメラ賞には、カメラ・用品・フィルムメーカー各社のご厚意により提供される副賞のほかに、各部門の1位から3位までの入賞者には、賞金として、1位5万円、2位3万円、3位2万円が贈られます。各部門の次点およびファーストステップ修了者にも副賞が贈られます。各部門の受賞者と副賞は12月号で発表します。 |
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