社長メッセージ

すべての人に、価値ある1冊を 代表取締役社長 青木康晋

朝日新聞出版は2008年、朝日新聞社の出版本部が独立して、生まれました。とても若い出版社ではありますが、一方で、わたしたちの出版活動は、朝日新聞社と同じとても長い歴史を刻んでいます。朝日新聞の創刊が1879年(明治12年)1月で、早くも同じ年の10月には文芸誌を発行しました。

こうした伝統のもと、書籍は文芸からノンフィクション、コミックまで、幅広い分野の作品を送り出しています。朝日新書、朝日文庫、朝日選書もとりそろえています。パートワーク(分冊百科)は日本の草分けです。いま電子書籍は主な電子書店の売り上げでベスト10に食い込んでいます。

「週刊朝日」は日本で最も歴史ある総合週刊誌です。関東大震災の前年の1922年(大正11年)に創刊しました。あと少しで100年です。写真・カメラ雑誌のトップを走る月刊誌「アサヒカメラ」もその4年後、やはり大正時代から続いています。ラテン語で時代を意味する「AERA」は、いまという時代を独自の視点で伝える週刊誌として、1988年の創刊以来、四半世紀を超えました。そして「AERA」をはじめ、女性の編集長や部長が続々と誕生しています。従業員の4割以上が女性ですから、それも当然でしょう。

わたしたちの過ちにも触れないわけにはいきません。2012年に「週刊朝日」が掲載した橋下徹大阪市長についての記事は、差別や偏見と闘うべき報道・言論機関として、あってはならないことでした。社長をはじめ人事を一新し、チェック態勢を強めるとともに、人権研修も行っています。

新しい会社の指針もつくりました。それが表題の「すべての人に、価値ある一冊を」です。わたしたちはいつも「それは、社会に出す意味のある一冊か」「それは、読者を幸せにする一冊か」「それは、確かな情報に基づいた一冊か」を自らに問いかけ、いい本、いい雑誌をつくろうと努力してまいります。引き続き、ご愛読をお願い申し上げます。