5都府県で開催の全国巡回考古展「発掘された日本列島2012」の公式図録。昨年度の新発見のうち、遺跡の国宝ともいうべき「史跡」登録予定の17遺跡を紹介。またぎの里に埋もれていた縄文の配石遺構をもった漆下(うるしした)遺跡。リアルな珍品・弥生再葬人面付壺棺が出土した泉坂下遺跡。山陰地方にいちはやく登場した前方後円墳、本高14号墳。八角墳の麓で発見されたもう一つの終末期古墳、越塚御門古墳。鷹島神崎遺跡の長年の調査で明らかになってきた蒙古襲来の実態。最後のお姫様の胞衣(えな)をおさめた小箱が出土した松江城下町遺跡……遺構の特徴、遺物の詳細をカラー図版多数で解説。あわせて東日本大震災による文化財被害の救済にむけて進行中の「文化財レスキュー」の取り組みも紹介。