分冊百科
週刊20世紀
週刊20世紀 28号
定価:586円(税込)
発売日:1999年8月5日
28号 
品切れ・再販未定
フロントページ
1970「『進歩と調和』」/100通りのことば「欠けているのは、ベラボウさだ」


総力特集
祭りと狂気と

■最後の「打ち上げ花火」に酔った万博
来場者は、平均4時間待ちをいとわず「夢の未来」を垣間見た。
産業技術の進歩がひたすら誇らしく思えた最後の万博だった。

■「憂国」を地でいく三島自決に国内外驚愕
三島由紀夫は、憲法改正に向けて自衛隊の決起を促す演説ののち、
割腹自殺した。その憂国的なハラキリは内外に衝撃を与える。

■日本中に「開発」という名の破壊の跡
ヘドロ、煤塵、有害物質。気がつけば「開発」という名の破壊が
進んでいた。経済・企業重視から生活優先への転換が急がれた。

■減反─有史以来の主食減らし
過剰米対策として、政府は本格的な「減反」に踏み切る。しかし、
行政指導による、全国一律の減反は、稲作体質を変えられなかった。

■コザで反米焼き打ち、荒れ狂う沖縄の怨念
本土復帰が決まっても、基地労働者の解雇問題、米兵による犯罪に
沖縄の人々はいらだつ。そんな臨界状態で事件は起きた。


ひと
宇井 純
持ち前の動物的直感で“辻説法”を続ける公害の発見者
オノ・ヨーコ
ジョン・レノンを変身させた強烈な自己主張と愛

クロニクル1970
写真と年表でこの年を振り返る

[1-2月]広島・大久野島に毒ガス650本/「ヘアー」公演中止
[3-4月]「よど号」ハイジャック事件/大阪の密集地でガス爆発
[5-6月]米軍、カンボジアに戦線拡大/最大規模の反安保行動
[7-8月]ベトナム「虎のオリ」の惨状/「歩行者天国」スタート
[9-10月]アラブゲリラが乗っ取り/米軍演習場の座り込み
[11-12月]沖縄選出国会議員7人初登院/タンカーに女性船員


20世紀社会面
朝日新聞、週刊朝日、アサヒグラフなどの記事に当時の世相を見る

万国博覧会に行列つくって忍耐の訓練/「ディスカバー・ジャパン」スタート/学校の部活動で相次ぐシゴキ事件/現代のモルグと化したコインロッカー/世紀残像─よく晴れた晩秋の一日/子ども百景─三里塚少年行動隊/活字の周辺『誰のために愛するか』/はやり歌「傷だらけの人生」/食の情景─缶コーヒー/生きもの往来─チョウザメ/映画「緋牡丹博徒・お竜参上」

冥銘録[物故者を追悼する]
円谷英二/大宅壮一/シャルル・ドゴール ほか

ふるさと人国記
広島(下) 軍需を教訓に、したたかに民需へ脱皮

素顔の宰相
小渕恵三 融通無碍なれど並みの「凡人」にはあらず

歴史をあるく
頑固、倹約の精神が生んだ缶コーヒー (UCCコーヒー博物館)

広告と生きた世紀 [26]
寺山修司の詩に託した「ジャンボで太平洋横断」の夢

はじめてモノがたり [23]
パリ・コレで度肝抜いた新素材 (人工皮革「エクセーヌ」)