食品メーカーに勤める父・晃一の左遷で、東京から岩手の田舎町へ引っ越してきた高橋一家。晃一が独断で選んだ新しい住まいは、築200年の古民家だった。
田舎暮らしと能天気な夫に不満な妻、前の学校でいじめにあい友人関係に悩む中2の娘、喘息を持病にもつ小4の息子、そして、同居する晃一の母には認知症の症状が・・・・・・。
一家5人は慣れない田舎暮らしにぎくしゃくしながら暮らす。
引っ越してまもなく、家の中で不思議な現象が起こり始める。
誰もいない場所で聞こえる物音。鏡に映る人の姿・・・・・・。
どうやらこの家には座敷わらしがいるらしい。
一風変わった同居人との共同生活から、一家が気づいた本当に大切なものとは?
家族小説の名手・荻原浩が、〝家族の絆の再生〟をみずみずしく描いた、すべての人に捧げる感動の物語。 |