足利将軍家の威勢廃れ、荒れ果てた室町の都で一休宗純が出会ったのは、邪教・立川流の秘儀によってかりそめの命を得た髑髏だった。呪具となりはてた髑髏が告げるおぞましき真実とは。(「一休髑髏」)安国寺の小坊主であった周建は、僧房で南北朝の権力者たちに襲われる。親王周建へと、妄執に満たされた人々の手が伸びる。(「邪曲回廊」)室町の魔と闇が織りなす時代妖異譚の粋。書下ろしを含む全6編。
★のネット書店は、在庫のない場合や取扱いのない場合があります。