第三次世界大戦がすでに始まっている!? そもそも世界大戦とは世界覇権を賭けた戦争だ。第一次世界大戦は英国覇権に対して独墺が、第二次世界大戦は英米覇権に対して独(日伊)が挑んだ。 今回の大戦は兵器を使った従来の軍事戦争ではなく、ドルと金融システムによる覇権を米国が守るか失うか、中露やEUが覇権を分割するかどうかの金融戦争である。 史上最高値を更新するNY株式市場や債権市場は、一見米国の独り勝ちを思わせるが実際は違う。その実態はリーマン危機に始まる金融システムの崩壊を、QEによって辛くも凌いできた結果のバブル経済にすぎない。 現在、この米国・ドル覇権を見限る動きが世界各国で始まっている。そしてそれを決定づけたのが、OPECによる原油減産見送りだった…。 水面下で火蓋を切った金融世界大戦の主役は? その勝敗は? リーマン危機を超える金融のシステム崩壊とは? 大戦後の世界はどうなるか? そして、米国のQEに替わるべく追加金融緩和をしたアベノミクス日本の運命は? 国際政治ジャーナリスト田中宇が世界情勢の真相を分析する話題作!