台湾のにおいの正体を探り、台南で日本の名残に触れ、少数民族に助けられて温泉へ――
これが、僕の台湾歩き きっと台湾がいとおしくなる
台湾の味「滷味(ルーウェイ)」の世界に分け入り、変わりゆく街で安宿をみつけ、僕がビールを飲むべき場所にたどり着く。何十回と訪れた島にディープに入り込むと出合う台湾のねじれの前で、また考え込む。これが、僕の旅だ。台湾の過去を飲み込み、いまに触れると見えてくる旅がある。
【目次より】
1章 滷味――台湾のにおいをめぐる冒険
[コラム]延期に延期を重ねる空港電車
2章 ビール――遼寧街夜市から足が遠のいていった
[コラム]Wi-Fiとコピーの台湾コンビニ事情
3章 蒋介石――客家の先にあった銅像の墓場公園
[コラム]振りだし獅城旅館に戻った台北の安宿事情
4章 新竹ビーフン――日本と違うプリプリビーフンに出合う
[コラム]北埔で眺める客家のヒエラルキー
5章 台南――街に流れるアジアの風
[コラム]台南好みの擔仔麺までの道のり
6章 緑島――監獄島というリゾートアイランド
[コラム]金門島観光団が密輸品を買った時代
7章 温泉――先住民が導く金崙渓谷湯けむり紀行
[コラム]南廻線に日本製レトロ列車が走る
8章 沖縄――途方に暮れる漂う「日本のような沖縄」
[コラム]LCCが支える台湾旅行ブーム