書籍
文学
私小説
市川 拓司
ISBN:9784022515407
定価:1430円(税込)
発売日:2018年3月7日
四六判並製  232ページ 
品切れ・再販未定

「ぼくは選択的発達者だ。ある集団に属する人間たちの能力や人格を平均化したとき、そこから大きく外れている項目がいくつもあるのが選択的発達者。おおむねどの項目も平均からさほど離れていないひとたちは平均的発達者。」
「ぼくは数分執筆しては数分走るというインターバール方式で小説を書いている。選択的発達者であるぼくの脳は過敏であると同時に、ひどく興奮しやすくも出来ている。危機的状況に置かれたときの人間と一緒だ。よく言う「闘争か逃走か」。ぼくはありえないほどの平和主義者なので闘争という選択肢はない。つねに逃走。ゆえに、ぼくにとって走るってことは「逃走」の代替行為なのだとも言える。」
愛妻家で発達障害を抱えた恋愛小説家の、日々追想発作に苛まれるスリリングで感傷的な日常を描く。

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