分冊百科
仏教を歩く
仏教を歩く 2号
定価:586円(税込)
表紙:霧深い比叡山延暦寺の参道
発売日:2003年10月14日
2号 
品切れ・再販未定
人のために生きよ

最澄 さいちょう
「一隅を照らさば、これ則ち国の宝なり」最澄が遺したことばである。ほとけの心をもち、国の中のひと隅を照らしている人こそ、国の宝である、という意味である。最澄の人生はまさに、このことばに象徴される生き方だった。唐(中国)で天台教学を学んだ後、比叡山延暦寺を拠点に、「台密」と呼ばれる天台宗を開いた。旧来の奈良仏教との対立。大乗戒壇の設立。そして、多くの宗派が最澄の山から巣立っていった。最澄は、真言宗(東密)の弘法大師空海とならんで、日本の仏教に大きな足跡を残した巨人である。その最澄が56年の生涯の大部分をすごした比叡山は、いまも1200年の法灯を燃やしつづけている。「志の人」伝教大師最澄の人生と、人のために生きようと欲した教えに迫る。

巻頭法話 仏教への誘い 第2話「愛憎」/瀬戸内寂聴

最澄とはどんな人?
多くの宗派を生み出した大山脈の最高峰/栗田 勇
■イラスト 最澄交友録
■最澄 教えの広がり
天台宗“出身”の名僧たちが日本人の心を仏教に導く/田村晃祐
■最澄のあゆみ

最澄のことば
他人を思いやり、人々に希望を与える気高い精神/田村晃祐

最澄ゆかりの旅
比叡山延暦寺 最澄の精神が受け継がれる日本仏教の母なる山/佐藤文子
◆境内マップ・周辺図・主な年中行事
この地のおすすめ 日吉そば 叡山陀羅尼助丸
三十三間堂 青蓮院/編集部
最澄遍歴図
◆名僧の遺産
国宝 天台法華宗年分縁起/佐藤文子
[仏教 見る・聞く・ふれる]
体験一日回峰行/岡田彩佑実

■連載■
真鍋俊照の「仏教アートへようこそ」(2)
仏像の姿も人生と同じ/真鍋俊照
梅原猛の新「授業・仏教」第2講
最澄 論争に明け暮れた「最も澄んだ人」/梅原 猛
週刊お遍路さん(2)
徳島県1日目 霊山寺から十楽寺/小野庄一
典座さんの食べる仏教(2)
栄養価の高い納豆汁/藤井宗哲・まり
暮らしの仏教Q&A(2)
亡くなった人に着せるもの/佐藤達全
仏教聖地巡り(2)
五台山(中国)/田村 仁