司馬遼太郎 街道をゆく 公式ページ

五條・大塔村 / 十津川

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旅のルート旅のルート

【旅の時期】 1977年9月12日~14日

タクシーで大阪を南下した司馬遼太郎は、富田林を経て、金剛山の山中に入り、五條で土地のタクシーに乗り換える。十津川へと向かう山道で、司馬さんは、十津川郷について<「十津川共和国」というものをつくることもできるし、ひるがえっていえば実態は多分にそうだった>と考える。天辻峠では天誅組の命運を、上湯では新選組に追われ十津川に逃げた田中光顕らのことを思う。最後に玉置神社を参詣し、熊野に抜けた司馬さんは、隠国と呼ばれた熊野が、十津川に比べて<目を見はりたいほどに広闊な野に感じられる>と書く。


十津川


十津川


谷瀬の吊り橋

五條
江戸時代に宿場町として栄えた。新町通りには古い町家が軒を連ね、往時の面影をしのばせる。天誅組に関する史跡も点在する。
奈良県五條市
天辻峠
旧大塔村と旧西吉野村の境をなす標高約800メートルの峠。峠付近の集落天ノ川辻は物資の集散地として賑わった。
奈良県五條市大塔町天辻
谷瀬の吊り橋
全長297メートルの歩行者専用吊り橋。絶景とスリルが人気を呼び、観光シーズンには順番待ちの行列ができるほど。本来は生活道路なので、マナーを守って楽しみたい。
奈良県十津川村谷瀬
十津川村歴史民俗資料館
十津川郷士や天誅組に関する資料、山郷の暮らしに用いた民具が並び、十津川村の歴史や概略がわかる展示になっている。
奈良県十津川村小原225-1
玉置山
標高1076メートル。修験者が修行の場とした山岳道「大峯奥駈道」が通る。シャクナゲやブナ林が美しく、ハイキングを楽しむ人も多い。
奈良県十津川村
玉置神社
老杉の巨木に囲まれて、豪壮な総欅造りの本殿や国重要文化財の社務所が立つ。
奈良県十津川村玉置川1

この巻に登場する人物この巻に登場する人物

この巻の目次この巻の目次

  • 【五條・大塔村】中井庄五郎のことなど/五条へ/下界への懸橋/「十津川」の散見/天辻峠/続・天辻峠/大塔村/辻堂
  • 【十津川】十津川へ入る/村役場/安堵の果て/新選組に追われた話/刺客たち/廊下の変事/文武館今昔/トチの実

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司馬遼太郎 街道をゆく | 第12巻 十津川街道

司馬遼太郎 街道をゆく 12

十津川街道

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