司馬遼太郎 街道をゆく 公式ページ※「GoogleMapで見る」のルート表示の線は訪問地のポイントを結んだもので、実際の旅行ルートとは異なる場合があります 旅のルート【旅の時期】 1982年9月27日~10月16日 映画の題名にもなった「リスボン特急」という名のもつ、物語の匂いに惹かれた司馬さんは、マドリードからリスボンへ列車の旅を選ぶ。現実のリスボン特急は牧歌的な単線列車であったが、国境を挟んで一変した建築様式を見て、司馬さんはスペイン、ポルトガル両国が積み重ねてきた歴史と文化の変遷を思う。テージョ川に沿って開けたリスボンの街で、司馬さんはかつてザヴィエルら多くの航海者が旅立ったであろう河口港や、水中の岩礁に立つ大理石のベレンの塔、ヴァスコ・ダ・ガマの航海が持ち帰った富がつぎ込まれたジェロニモス修道院など、大航海時代の繁栄のあとを訪ねる。これらの繁栄を築いた航海王子エンリケの事績を追って司馬さん一行はポルトガルを南下、ついにヨーロッパの果てサグレス岬へとたどり着く。突きだした断崖が突如大洋に落ち込み、涯のない海が広がる光景に、司馬さんは、かつてこの大海へ漕ぎ出して世界のありようさえ変えてしまった人びとの<信じがたいほどの勇気>を改めて感じるのだった。
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