大阪の小さな港・深日からフェリーに乗り込み、淡路島の洲本港に到着。車で淡路・阿波をつなぐ大鳴門橋を渡る途中、念願の鳴門のうず潮を眺めた。土佐泊へ行き紀貫之に思いをはせつつ、浦々を巡って堂浦へ。司馬さんは江戸時代に一本釣り漁法とテグスを広めた堂浦の漁師の功績を高く評価する。その後大麻比古神社へ行き、ドイツ橋を見る。吉野川流域へ出ると勝瑞城跡、田中家住宅とたどり、なじみの料亭で阿波おどりも経験する。四国八十八カ所1番札所の霊山寺でお遍路さんや高群逸枝について考え、吉野川北岸を西へと進み、市場町ほかを通り過ぎて江戸期に栄えた脇町へ。その後、池田を経て、平家の落人伝説の残る「秘境」祖谷へと足を進める。