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はやみねかおる『奇譚ルーム』
作品紹介
わたしは殺人者。 これからきみたちをひとりずつ 殺していくのだよ
ぼくが招待されたのは、SNSの仮想空間「ルーム」。 10人のゲストが、奇譚‐不思議な話-を
語り合うために集まった。 だが、その場は突然、殺人者に支配された。 殺人者とは、いったいだれなのか。 死の制裁には、どんな目的があるのか。 衝撃のラストが、きみを待っている!
はやみね
おそらく、真犯人は わからないと思います。(ΦωΦ)フフフ…
BOOK
はやみね先生初の横書き小説。SNS上の 会話は吹き出しにして、仮想空間を演出。
購入者限定!
「奇譚ルーム」のスマホ壁紙 プレゼント
ダウンロード期限は2018年4月末日まで
登場人物 10人のゲスト
- 探偵〈シロクマ〉
- われわれの共通点-それは、奇譚が好きだ
ということだよ。
- どうして、マーダラーは
わたしたちを殺したいのでしょう? - アイドル〈オオカミ〉
- 人形遣い〈タヌキ〉
- おれは、生き残りたい。
- いったい、だれがマーダラーなんだ。
- 先生〈ゾウ〉
- マンガ家〈コアラ〉
- あんたなら、にげるか?
- 希望を捨てない限り、われわれは負けない!
- ヒーロー〈ライオン〉
- 遊民〈クロヒョウ〉
- 理由もわからずに死ぬのはごめんだ。
- このなかには、マーダラーがいるんだ。
- 新聞記者〈チーター〉
- 少年〈ヒツジ〉
- やっぱり、あなたは、ぼくより物知りですね。
認めます。
- 生き残るために、やれることはなんでも
やりたいです。 - ぼく〈?〉
はやみねかおる先生 スペシャルインタビュー
はやみね
このお話は、 僕から読者の皆さんへの 「挑戦状」です。
はやみねかおる先生は、これまでさまざまな舞台で楽しいお話を作ってきました。新作『奇譚ルーム』では、SNSという新しい舞台に挑戦しています。読みどころなどを聞いてみました。
Q1 今回のお話の読みどころを教えてください。
殺人者(マーダラー)によって、SNSの、奇譚を語るルームに参加している人たちが、次々と消されていきます。次に消されるのは誰か、殺人者(マーダラー)の正体は誰なのか、ドキドキしながら読んでほしいです。
Q2 今回のお話の舞台をSNSにしたのはどうしてですか?
今回は、編集の人から「江戸川乱歩のようなお話を作ってほしい」と頼まれたのが始まりです。乱歩の作品の舞台として僕ら乱歩をよく読んでいた大人がイメージするのが、空き地や古びた洋館といった妖しい場所です。でも、それらは今の子どもたちにはなじみがありません。それで、乱歩がもし今の時代に生きていたらどこを舞台にお話を書くだろうか。そう思った時に、SNSを思いつきました。昼間遊んでいる空き地が、日が暮れるとどこかよそよそしくなって不気味に思える……。それと同じように、ふだん気軽に使っているSNSだけど、相手の顔が見えないために、背筋がゾクッとする経験があるかもしれない。かつて、乱歩の作品で僕が感じたような妖しげな怖さを感じてほしいと思って書きました。
Q SNSはよく利用していますか?
自分ではあまり使いませんね。ラインで家族と家族トークをするくらいです。ですから、今回のお話を書くにあたって、SNSやバーチャルリアリティについていろいろ調べて勉強しました。そして、「ルーム」という、自分なりのSNS空間を作り上げていったんです。
Q アイデアはどんなところから出てくるんですか?
アイデアを出すために、特別なことはしていません。お話のことを考えているうちに、ふと思い浮かんでくるんです。例えば今回は、今の時代「乱歩ならどう書くかなー。」と思いをめぐらすと、アイデアが出てきて、1つのアイデアが出てくると、それをきっかけに、どんどん広がっていくんです。 実は今回のお話では、みなさんをびっくりさせる仕掛けを用意していますが、これも最初は「何か驚く仕掛けをしよう」と思っていただけで、どんなものにするかは思いついていませんでした。でも、書き進めているうちに突然、「これだ!」と思い浮かんだんです。
Q3 読者のみなさんにメッセージをお願いします。
『奇譚ルーム』は、僕から読者のみなさんへの挑戦状です。このお話の真相にたどり着くには、かなりの読解力が必要だと思っています。もし、真相にたどり着くことができたら、国語の受験問題なんて楽々解けますよ。
※「月刊ジュニアエラ」2018年4月号に掲載されたものを再構成しました。
はやみね・かおる
1964年4月16日、三重県に生まれる。牡羊座、O型。三重大学教育学部数学科を卒業後、小学校の教師となり、クラスの子どもたちに読み聞かせするための物語を書きはじめる。1989年「怪盗 ピエロ道化師」で、第30回講談社児童文学新人賞に入選し、作家デビュー。代表作に、「名探偵夢水清志郎」シリーズ、「怪盗クイーン」シリーズ、「まち都会のトム&ソーヤ」シリーズ(以上、講談社)、「モナミ」シリーズ(角川書店)などがある。趣味は、自転車での山登り、草刈り、洗濯物干し、ザリガニ釣りなど。イラストのチベットスナギツネは、はやみね先生のアバター。
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