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本郷界隈

旅のルート旅のルート

【旅の時期】 1991年5月中旬、6月上旬、11月上旬


炭団坂

武蔵野台地の東縁にある本郷界隈は、台地に大小の谷が刻まれた坂の町である。司馬さんは、坂を幾度となく上り下りしながら、その地が経てきた歴史を感じようとする。まず、縄文時代には入り江だった上野・不忍池から"陸地"へと無縁坂、切通坂、弥生坂を上る。台地の頂上には東京大学がある。当時、旧加賀藩邸の発掘調査が行われていた東大医学部付属病院構内を訪れ、また、近隣の屋敷跡や寺社で高島秋帆や最上徳内などの江戸時代の偉人を思う。さらに森鷗外や夏目漱石の小説の舞台でもある団子坂の藪下の道、若き日の正岡子規が寄宿した「常磐会」跡などをめぐる。最後に漱石の三四郎を取り上げ、三四郎池の畔にたたずみながら、寺田寅彦や明治期の化学者に思いを馳せる。

団子坂
別名、潮見坂。明治期には菊人形展でにぎわい、夏目漱石『三四郎』にも描かれた。
根津神社
権現造りの社殿は、徳川5代将軍綱吉の造営。ツツジの名所としても知られる。
東京都文京区根津1-28-9
弥生坂
根津から本郷通りに向かう坂。途中に弥生式土器発見の碑文がある。
無縁坂
森鷗外の名作『雁』の舞台になった坂。作中では主人公・岡田青年の散歩道。
旧岩崎邸庭園
三菱財閥岩崎家本邸として明治29年(1896)に完成。庭園とともに公開されている。
東京都台東区池之端1-3-45
湯島天満宮(湯島天神)
祭神は菅原道真。新派が演じた泉鏡花作『婦系図』の舞台としても有名。
東京都文京区湯島3-30-1
切通池
湯島の台地を切り開いて作られた。江戸時代から急坂として知られる。
三四郎池(育徳園心字池)
江戸初期に造られた名庭園『育徳園』の池。夏目漱石『三四郎』にちなんで『三四郎池』と呼ばれる。
東京都文京区本郷7-3
旧加賀屋敷御守殿門(東大赤門)
東京大学に残る代表的な加賀藩前田家上屋敷の遺構。国指定重要文化財。
東京都文京区本郷7-3
樋口一葉の菊坂旧居跡
明治23年(1890)から明治26年(1893)にかけて、ここに住んだ。一葉ゆかりの井戸がある。
東京都文京区本郷4-32
炭団坂
石段の急な坂。その名は、炭団のように人が転がり落ちるからとも、炭団を商う人がいたからともいう。
坪内逍遥旧居跡/常磐会跡
明治17年(1894)から3年間、坪内逍遥が住む。その後、常磐会という寄宿舎になり、正岡子規が住んだ。
東京都文京区本郷4-10-1
かねやす
享保年間に歯磨き粉の「乳香散」で繁盛した店。「本郷もかねやすまでは江戸の内」と川柳に詠まれた。現在は洋服店。
東京都文京区本郷2-40-11
本郷の大楠
樹齢約600年、高さ25メートル、直径3.3メートルに及ぶクスノキ。江戸時代から有名だった。
東京都文京区本郷1-28
小石川後楽園
江戸藩上屋敷に造られた、代表的な江戸時代の大名庭園。国指定特別史跡。
東京都文京区本郷1-6-6

この巻に登場する人物この巻に登場する人物

この巻の目次この巻の目次

  • 【本郷界隈】鴨がヒナを連れて/縄文から弥生へ/加賀屋敷/〝古九谷〟と簪/水道とクスノキ/見返り坂/藪下の道/根津権現/郁文館/無縁坂/岩崎邸/からたち寺/湯島天神/真砂町/給費生/一葉/福山坂/追分/水戸家/傘谷坂の雨/朱舜水/近藤重蔵/秋帆と洪庵/最上徳内/漱石と田舎/車中/三四郎池

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司馬遼太郎 街道をゆく | 第37巻 本郷界隈

司馬遼太郎 街道をゆく 37

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