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國華清話会 第13回特別鑑賞会

鑑賞風景

第13回信楽・MIHO MUSEUMの写場前室に特別展示された与謝蕪村筆「銀地山水図屏風」(平成20年10月17日)

 平成20年(2008)10月17日、第13回目の國華清話会鑑賞会が、滋賀県甲賀市信楽町にあるMIHO MUSEUMで開催された。会員約80名が京都駅よりチャーターしたバスで信楽の山中に建つMIHO MUSEUMへ行き、レセプション内のレストランで昼食の後、レクチャーホールにて講演と会員総会が行われた。

 はじめに河野元昭國華主幹が挨拶に立ち、今回、特別鑑賞会の機会を得たことへの謝辞が述べられた。次いで、MIHO MUSEUM館長である辻惟雄國華名誉主幹が挨拶に立ち、宗教的理念に基づいて美しいものを集め、それを公開して人々に生きる力を与える、という美術館の趣旨を説明された。また片山寛明学芸部長より「MIHO MUSEUMのコレクションについて」の講演があり、I.M.ペイ氏が設計した桃源郷をイメージした建物のこと、設立までの経緯、コレクションの形成過程と構成の概略を聞いた。続いて大塚芳正國華社事務局長より、清話会第6期(平成19年10月〜平成20年9月)の運営状況、事業報告、収支報告、第7期予算などが報告され、承認された。

 その後は清話会のために準備された場所での鑑賞会となった。収蔵庫前室には「鳥獣人物戯画断簡」、「奈良絵(住吉物語)」、「沙門地獄草子 解身地獄」、「北_賛善財童子図」、明恵上人筆「夢記断簡」、伝陳容筆「雲龍図」など、中世のやまと絵や仏教説話画、中国画、それに長澤蘆雪筆「旭大亀図」、伊藤若冲筆「鶴亀図」、浦上玉堂筆「水流雲在図」などの近世絵画が特別に展示され、写場前室には与謝蕪村筆「銀地山水図屏風」六曲一双が据えられて、間近で心ゆくまで鑑賞することができた。

 同館では企画展「良寛生誕250年大和し美し 川端康成と安田鞍彦」が開催中で、古代中国からエジプトに至る数々の常設展示の優品と合わせて楽しむことができた。