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國華清話会 第14回鑑賞会

鑑賞風景

特別会場に展示された「遊楽図屏風」を間近で鑑賞する会員たち

 第14回の國華清話会春の鑑賞会が、平成21年(2009)4月3日、名古屋市の徳川美術館で開催された。会員約85名が美術館講堂に集まり、3月に逝去した故秋山光和國華清話会会長に黙祷を捧げた。

 河野元昭國華主幹から、徳川美術館に対してお礼が述べられ、つづいて徳川義崇徳川黎明会会長より、曽祖父にあたる徳川義親翁が残した数々のエピソードが紹介された。「虎狩りの殿様」として知られた義親翁とマレーとの関わりや、徳川美術館設立までの経緯などをお聞きした。また四辻秀紀徳川美術館副館長が、尾張徳川家で使用した道具類を中心としたコレクションの概要と、開催中の「尾張徳川家の雛まつり」展の解説を、徳川家の夫人たちをめぐる逸話を交えて話された。

 その後、美術館内の宝善亭で昼食「ひな御膳」をとり、講堂を会場に特別鑑賞会となった。遊楽図屏風(相応寺屏風)や「本多平八郎姿絵屏風」といった近世初期風俗画の代表作や、絵巻や水墨画の名品の数々を堪能した。また館長の特別のはからいにより、「源氏物語絵巻」のうち「柏木 二」を拝見した。

 また茶室「余芳軒」ではお茶が振舞われ、桜の花が咲く春の一日、徳川美術館の全面的な支援のもと、充実した鑑賞会を楽しんだ。

(國華清話会)


第14回鑑賞会 特別展覧列品
講堂
◎遊楽図屏風(相応寺屏風)國華274号所載
◎本多平八郎姿絵屏風 國華308号所載
はつき物語絵巻 第二、五段
長谷寺縁起絵巻
◎柳燕図 伝牧谿筆 國華242号所載
◎寒山拾得図 天遊松谿筆 國華266号所載
布袋図 狩野元信筆
束帯天神像 益叟福謙賛

茶室
小倉色紙「恋すてふ」
青磁浮牡丹文花生
初音蒔絵硯箱
荒木高麗茶碗(荒木村重旧蔵)