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國華清話会 第10回特別見学会 於・相國寺、承天閣美術館、鹿苑寺金閣

鑑賞風景

 平成二十五年四月十六日、第十回國華清話会特別見学会が京都の相國寺、承天閣美術館、鹿苑寺金閣で開催された。午後十二時半より承天閣美術館二階広間を会場に会員約百五十名が参集した。小林忠國華主幹の挨拶があり、臨済宗相國寺派管長・有馬賴底師、鹿苑寺金閣執事長・澤相泰師による講話を聞いた。
 有馬賴底師は若冲の「動植綵絵」三十幅の制作と伝来の背景、平成十九年に相國寺で開催された「動植綵絵」の里帰り展のこと、ワシントンのナショナルギャラリーでの「動植綵絵」の展覧会や、金閣の漆の張替え事業のことなど、相國寺・金閣をめぐる文化財の話題を中心に講話をされた。澤相泰師は昭和六十一年に着工された金閣の金箔張替え大修理の詳細を解説された。
 相國寺大書院には「蔦の細道図屏風」「萩芒図屏風」、床には狩野元信、池大雅の軸が飾られ、広々とした座敷での美術鑑賞を楽しんだ。
 その後、鹿苑寺金閣へバスで移動し、会員は五十名ごとの三つの班に分かれて、金閣方丈と一層の内部を見学した。ことに金閣一層は普段は上がることのできない場所であるが、今回は特別な配慮により見学を許された。金閣の建物内部から望む周囲の池や庭園の貴重な景観を堪能した

観覧作品   ○は重要文化財


相國寺大書院

俵屋宗達筆  蔦の細道図屏風 本誌四九二号所載

長谷川等伯印 萩芒図屏風 本誌一二〇六号所載

狩野元信筆  商山四皓図・山水図 三幅対

池大雅筆   白雲紅樹図