『大学院・通信制大学2025』制作エピソード② 注目記事をクローズアップ!


皆さん、こんにちは。朝日新聞出版アエラムック大学取材班の中村です。

これまでの終身雇用や年功序列のシステムが崩れ始め、目覚ましく発展するAIによって人間の仕事が淘汰されつつある昨今。
労働市場では専門的スキルを持った人材の価値がますます高まってきています。

7月10日に発売された『大学院・通信制大学2025』では、大学院で専門的な学びを深めて活躍する人たちを取材。
前回のブログから引き続き、その記事の内容をご紹介していきます。

大学院の学び×専門分野で活躍するプロフェッショナルたちの原点

小中学校の授業でも習うダンスは、いまや子どもから大人まで多くの人が楽しむものとなりましたが、一人目はそんなダンス文化を牽引してきた人物に注目。


ストリートダンサー出身でダンススクールを経営する横山泰三さんは、43歳で立教大学大学院に入学し、経営学修士(MBA)を取得しました。

そのきっかけは、「キャリアの大三角形」という考え方を意識したことだといいます。
「ダンサー」と「経営者」という二つのキャリアに加えて、「MBAホルダー」という三つ目のキャリアを組み合わすことができれば、他にはない自分だけの価値が生まれると思ったそうです。

実際にMBA取得後はダンサーのセカンドキャリアに関する著書を出版したり、大学での講義を依頼されたりと、大いに活躍の幅を広げることに。
これまでも経営に関する知識はあったものの、大学院で体系的に学んだことでその知識をスムーズに言語化できるようになったといいます。

プレイヤーから経営者、そして自らのノウハウを広く伝える存在として、進化を遂げていった横山さん。その「ダンス業界に貢献したい」という熱い想いを聞きました。


​​​​​​​■こちらから記事が読めます
43歳で大学院へ入学しMBAを取得。「ダンス業界に貢献したい」とストリートダンサーから経営者、特定投資家へ


二人目は、スポーツ分野で活躍する弁護士の稲垣弘則さんです。

 
稲垣さんは京都大学法科大学院を修了後、西村あさひ法律事務所・外国法共同事業に所属。
企業の合併・買収に従事してきましたが、もともと関心のあったスポーツ分野に携わりたいと、事務所のサポートを受けて南カリフォルニア大学のロースクールへ留学し、スポーツエンターテインメントを学びました。

日本のスポーツ産業を振興するために立ち上げたスポーツエコシステム推進協議会や、日本からアメリカへ渡る野球選手をサポートしたいと取得したMLB選手会公認代理人資格について語ってもらいました。

文系修士の強みとは?


大学院に進学する際に気になるのが就職事情です。
特に、学部生と同じ枠で採用される文系修士の大学院生に関しては「社会に出るのが遅れると不利になるのでは?」と心配に思う人もいるかもしれません。

そこで、文系修士の大学院生たちの就職の実態について、識者や当事者らに取材しました。

大学院生を対象に就職支援を行う「アカリク」担当者には、就職活動における重要なアピールポイントや、選考が本格化した際に焦らないように日頃から意識しておくべきことなどを聞きました。

東京女子大学と広島大学のキャリア支援担当者には、それぞれの大学院生に対するサポート体制や近年の文系修士の就職傾向などについて教えてもらいました。

さらに、文系修士から外資系のIT関連企業に就職した方のエピソードも紹介。
これまでIT分野に馴染みがなかったものの、意外にも仕事に生かされたという大学院での学びの経験などをうかがいました。

現役大学院生のリアルライフ

学部から上智大学大学院に進学した方と、社会人経験を経て一橋大学大学院に進学した方にインタビュー。

大学院で学びを深めようと思った経緯や現在の研究内容に加えて、1日と1週間のスケジュール、研究に必須なアイテム、オフの時間の過ごし方なども紹介します。

取材に協力いただいた二名とも1年次からインターンに参加し、希望分野での内定を得たそう。大学院生活で得られた収穫と、将来の展望についても聞きました。


『大学院・通信制大学2025』にはほかにも、「リスキリング」と「リカレント教育」の現状や、社会人が「学びたい」と思ったときに考えられる選択肢をまとめたチャート、大学院受験に必要な知識を紹介するガイドなどを掲載。

大人の学びは今からでも遅くない! 少しでも興味を持たれた方は、ぜひご一読ください。


「大学院・通信制大学」編集 中村和歌菜


AERA MOOK『大学院・通信制大学2025』
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