『大学ランキング2027』記事紹介② 大学の多様性/全国障害学生支援センター代表理事 殿岡翼さんインタビュー

ここ数年「多様性」「ダイバーシティー」という言葉が、
社会に広く浸透したように見えます。
障害学生の学びの環境という点で、大学は変化しているのでしょうか――。
「大学ランキング」には毎年「障害学生支援ランキング」を掲載しています。
そのもとになっているのは、
一般社団法人 全国障害学生支援センターが実施している
「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」です。
障害のある学生が大学で学ぶ環境は、この30年でどこまで整備されたのか。
全国の大学を対象に行われている調査の結果からは、
支援体制の拡充と同時に大学間格差の広がりも見えてきます。
「大学ランキング2027」の巻頭記事では、
全国障害学生支援センター代表の殿岡翼さんに、
調査の分析をもとにする現状と課題を聞きました。
障害学生支援ランキングは1位京都大学、2位広島大学、3位愛媛大学
「大学ランキング」の「障害学生支援ランキング」のもとになっているのは、
全国障害学生支援センターが実施している「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」です。
どのような内容、調査方法で行っているのかを殿岡さんに訪ねました。
この調査は1994年に開始され、今回の2025年調査で32年目、17回目となります。
全国の大学を対象に、障害学生の受験や在籍状況、学内設備、授業での配慮、
学生生活の支援などについて大学が回答する全数調査で、
25年は821校を対象に実施し、354校が回答、回答率は43%でした。調査内容は大きく五つの分野で構成されています。
まず「概要」で障害別の受験者数や在籍学生数、卒業後の進路などを把握する。
「受験」では入試時の合理的配慮の有無や内容を、
「設備」ではバリアフリー設備や補助機器の整備状況を調査します。
さらに「授業」では講義や語学、実習、試験などにおける配慮の実態を、
「支援」では相談窓口の設置、支援スタッフ、就職支援、通学支援など
学生生活全体のサポート体制を確認しています。これらの回答に対し、-3点から+3点までの傾斜配点を行い、
合計点によってランキングを作成しています。
配点の詳細は公平性の観点から公開していませんが、
入試時の合理的配慮の制度化や発達障害学生への学習支援、
紛争解決のための第三者機関の設置などは高く評価される仕組みになっています。(「大学ランキング2027」より一部抜粋)
「大学ランキング2027」掲載の2025年総合ランキングでは、
1位が京都大学(936点)、2位が広島大学(928点)、3位が愛媛大学(773点)でした。

実際、得点分布を見ると、900点台の大学がある一方で100点未満の大学も少なくなく、
大学によって支援体制の成熟度に大きな開きがあることが分かります。また、17年から25年までの推移を見ると、平均点は163点から212点へと上昇しており、
日本の大学全体として障害学生支援が拡充してきていることがうかがえます。
しかし同時に、得点のばらつきを示す標準偏差も119から198へと拡大しており、
支援体制の充実が一部の大学に集中し、大学間格差が広がっている可能性も示唆されています。(「大学ランキング2027」より一部抜粋)
大学の「多様性」、障害学生の学びの環境という点では
「大学間格差が大きい」という課題があるようです。
記事ではその理由や、大学が抱える課題などについても詳しくお話してもらっています。
AERA DIGITALでも公開していますので、ぜひご一読ください!
記事はこちら(https://dot.asahi.com/articles/-/281018)
AERA MOOK『大学ランキング 2027』
定価:2640円(本体2400円+税10%)
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(文/「大学ランキング」編集長 国府田直子)



