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私の就活ダイアリー

人間発達科学部

山際 美佑

山際 美佑

第 1 回

自意識との戦い2024年02月01日 掲載

 初端から情けなくて申し訳ないのですが、私の就職活動はあまり参考にならないかもしれません。大学では教育課程を専攻していたため、9割教員の道。圧倒的アウェイな状況で「教員」のレールから外れようとしたところで、「インターン」?「ES」?状態が2月まで続いていました(本当に情けない)。

 私は「自分の好きなことを仕事にしたい」という軸だけをもって挑んでいました。ただ、自分の興味のある分野は狭き門。「本が好きなら出版社とか?めちゃくちゃ倍率高いけどね」と右も左も分からない状態で言われ、あ、私は無理だろうな、と早々に悟っていたからこそ、高望みしすぎと思われるのが恥ずかしくて相談ができず。「就職支援センターに行ってみれば?」と言われても自分の本当の希望が言えず。ずっとヘラヘラしながら就職活動についての話題を避けていました。そのため、いまだに就職活動の正解は分かっていません。そんな私がアドバイスできることは、「自意識なんか捨てて誰かの力を借りろ!」ということだけです。

近況

一年ぶりに地元に帰り、自然を堪能してきました。4年間使い続けてきたiPhoneを新しく買い換え、カメラの性能が上がったため、うきうきしながら写真を撮っています。寝て食べての生活を繰り返しており卒論が全く進んでいないことがかなりの懸念点です。

近況1

第 2 回

企業のえらび方2024年03月01日 掲載

 就職活動に取りかかるのが遅かった私は、2月にようやく、オンラインの合同企業説明会に参加しました。どの会社も魅力的に思えてキリが無い。何をどう選べば良いのかわからなくなったので、気まぐれに返信がくる好きなライターさんの公式ラインに尋ねてみました(近しい人に相談するのが恥ずかしい場合、公式ラインにたどり着きます)。すると、「家選びと同じ、家賃>綺麗さ>交通みたいに優先順位をつけてみれば?」と返信がきました、なるほど。そうして残ったわたしの軸が「自分の好きなこと」でした。

 エントリーの時期は見えない巨大な相手に、当たりもしない石を投げているような気持ちになるかもしれません。私自身、ESを送ってもかすりもせず虚しくなることが何度もありました。パワー系のアドバイスをされても!焦るなと言われても!と渦中にいると反論したくなります。正直終わってみて思うのは、運です。就職活動はオンラインであれ対・人。あまり肩を張りすぎず、リラックスしている時にこそ良い出会いがあるかもしれません。

近況

卒論を無事提出し終え、引っ越しの準備でバタバタしています。先日引っ越し業者さんが見積もりのため部屋に来てくれたのですが、朝から大掃除したにも関わらず太刀打ちできず。せっかく私の好きな作家さんに精通している方だったのに、部屋の隅に残ったほこりや壁に貼った書き初めの文言が気になって、心の中で平謝りすることで精一杯でした。
サラバ北陸、写真は美味しい魚を食べ尽くそうという気合いの表れです。

近況2

第 3 回

愛嬌の一本勝負2024年03月11日 掲載

 就職活動中って自分をよく見せようとしてどんどん嘘が増えていきませんか?「自分を商品だと思って会社に売り込め!」などとも言われますよね。そして自分を見失ってしまう。私はそれが嫌でした。だってすごく価値のある人を偽って入社できたとして、そのハードルを超え続けられるほど器用じゃありません。そのため、私は「正直でいること、愛嬌」だけを心がけていました。もちろん周りと比べて、自分が薄っぺらいな~と思うこともあります。英語は大の苦手、内定もまだ0、虚しくてもそのままの自分で突撃することで精一杯でした。

 後の内定式で、社長から一言ずついただいた際、他のメンバーは経験や学びなど面接の“内容”だったのに対し、なんと私は「とにかく笑顔」!!どんな言葉をもらえるんだろうとウキウキしていたからこそ、え?!それだけ?!と自分の薄さに自分で驚きました。しかし、誰もができていそうな部分でも評価してもらえたことは本当に嬉しかったです。

 気負って辛くなったとき「そういえば愛嬌一本で乗り切った奴いたな~」と思い出してみてください。少しは肩の力が抜けるかもしれません。

近況

どんどん人や、場所とのお別れがやってきています。3年間働いたアルバイト先で送別会をしてもらいました。店長、バイトメンバー、常連さんと、たくさんの人から手に有り余る愛情をもらってホクホクしています。これから先の出会いも、これまでの出会いも、全て抱きしめて大切にしていきたいと思う今日この頃です。
ちょっとしたお礼に、これまで作ってもらった賄いご飯をプリントしたチロルチョコを。

近況3

第 4 回

きっかけは下心2024年04月01日 掲載

 私が本格的に出版社に入りたいと思ったきっかけは、フワちゃんの対談記事でした。私が大好きな作家さんとの対談で、「好き」を余すことなく伝えているのを見て、「わたしもあのキャラ大好きなのに!」「“価値観のジュエリーボックス”?!先に上手いこと言われてしまった!」と、悔しいのなんの。これまで友達に話したりSNSでちょっと呟いてみたり、細々と作品や作家さんへの想いを叫んでいたのですが、「やってられるか!」と。「私も直接届けたい!」という完全な下心が理由です。

 そして、自分の本棚に並んでいる会社かつ、例の大好きな作家さんが出版している会社ということで絞っていきました。余談ですが、『君のクイズ』が出版されたころ、帯コメントを書いていた佐久間宣行さんのラジオでリスナーにサイン本プレゼントという企画をしており、「ラジオに本を持ち込むなんて、変で太っ腹な会社だな~」と思ったことが最終的な決め手です。

近況

先日大阪旅行をし、はじめて太陽の塔を生で観ました。好きな芸人さんや歌人の方がフィギュアを本棚に並べているのをみて、ずっと憧れていたもの!形から入る私はもちろん、ぎゅぎゅっと縮めて連れて帰ってきました。モノに残すっていいですね、こうしてわたしは一生断捨離ができません。

近況4

第 5 回

すばらしい世界2024年04月15日 掲載

 おそらく一番不安が大きい作文試験。私自身、就活時に「作文試験に関する情報が少なすぎる!」と思っていたのでそれについて書こうと思います。

 これに関して私は終わった後、文字通り「オワッた」と思いました。なぜなら基本的なカギ括弧の使い方を間違えたことに気付いたから(改行して一マス空けた)。出版志望の学生たるもの、小学校の国語で習うレベルのこともできず、その上当の本人はこれで小学校・中高国語科の教員免許を取得予定。あまりにも情けなく、完全に試合終了だと思いました。

 しかし、後の面接の際、パーソナルな出来事ダダ漏れの作文を「読みやすかった、普段から文章を書いている人の文でした。」と言って下さる世界!ああ、なんと素晴らしい…!

 わたしの独断からするに、正しい文章の形式ももちろん重要ですが、採用試験の際にはその人となりが溢れる、その人にしか書けないような作文が求められているのではないでしょうか。おそらく全てに通ずる正解はないですが、背伸びをせず、楽しみながら書ける文章が一番良いのではないかと私は考えています。

近況

ついに社会人生活が始まりました。慣れない生活スタイルにあたふたしています。田舎出身なので、朝の満員電車は驚きの連続です。
写真は入社式当日に歓迎会をしていただいた際のものです。沢山お話させていただきましたが、皆さん本当に温かく、もうすでに好きが溢れています。どうやらこの虎の巻も読んでくださっているようで…入社前から自我を出しすぎているため、ちょっと後悔しているところです。今更ですが、読んでいる人がいると思うとなかなか恥ずかしいものですね。

近況5

号 外

就活虎の巻号外2024年05月07日 掲載

 今回は「就活虎の巻」号外編ということで、先輩社員の方々に「勤務外の時間」をテーマにインタビューさせていただきました。
 お話してくださったのは、大谷百合絵さん(AERA dot.編集部・入社7年目)、増田侑真さん(書籍編集部・入社7年目)、小山歩さん(AERA dot.編集部・入社3年目)の3名です。(以下敬称略)
 和気あいあいとした会社の雰囲気が少しでも伝わればと思います。

―――仕事とプライベートのオンオフはどのように分けていますか?
(小山) 販売部にいたときはスーツの時にオン、脱いだらオフみたいな感じで。土日祝もちゃんと休みがあるからカフェに行って読書をしてたかな。去年までは仙台で記者をしていたからご当地の美味しい海鮮を食べに行ったり。今は土日も取材していたいというのがあるから、”取材のついで“みたいな一日がずっと続いている感じで基本的に差がなくなったかな。でもそれが楽しいと思えるからいいんじゃないかなって。
(増田) それは一理あるよね。この仕事をしている人って、基本的には趣味と仕事が一緒になっちゃってるからさ。意外と切り離すのが難しいんだよね。なんか仕事にはつながりそうだな~みたいなことをやってたりするし。
(大谷) AERAdot.の記者だと突然のニュースや災害が起こったら休日も仕事になることがあるし、この締め切りまでっていうお尻があるから、終わらないときは休日も仕事をすることがあるんだよね。
(増田) 気分転換なら、僕は銭湯行ったりしてたなあ。大学生のときは気分がのらなければ家に引きこもっててもよかったけど、社会人になるとそうはいかないから。疲れて気持ちを切り替えたいときにはやっぱり銭湯とサウナだね。

 取材に応じていただいた先輩社員の皆さん、ありがとうございました。
 「趣味と仕事が一緒になっている」ってその通りだなあ、と感じます。せっかく趣味を仕事にできたからこそ、自分のペースを見つけて楽しみながら社会人生活を送りたいですね。
 「マイナビ2025」では、時間の使い方についてのインタビュー内容を記載しておりますので、よろしければご覧ください。

第 6 回

motto2024年05月13日 掲載

 面接後に毎回「もっと話したい」と思ったことが入社を決めた理由です(と、かっこつけていますが電話が来たときは飛び上がり、悩む余地なく決めました)。最終面接後、私は「話し足りない!!」と地団駄踏みながら駅に向かいました。とにかく悔しかったんです。好きな本の話、まだまだいっぱいできたのに、もっと自分のことを知ってもらいたかったのに、これで最後なんていやだ!と。それくらい、自分の好きなものが伝わる喜びは計り知れないものでした。

 選考が進むにつれ、緊張と、少しの期待と、期待が膨らむからこその不安に襲われました。これまで自分の期待には悉く裏切られてきた、だけどどうしても逃したくない、そんな想いでいっぱいだったことを覚えています。

 採用試験中に出会った子に教えてもらったのですが、好きなことを仕事にできているという人はほんの30%らしいです。沢山の業界がある中で、そんな仕事を見つけられていることをとても幸せだと感じています。同時にこれを読んでいる皆さんもそのような仕事(会社)に出会えると良いなと思いますし、それが私と同じであればなお嬉しいとも思います。

近況

最近、社内で「採用面接のときに…」と声をかけていただくことしばしば。私がESを出すきっかけとなった1冊の本の販売裏話を聞く機会もたまたま。そのたびに「私はあなたのおかげで今ここにいます」と、背中を見送りながら念じています。なんだか不思議な気持ちでいっぱいです。このソワソワとワクワクが共存している気持ちをいつまでも忘れないでいたいと思う今日この頃です。写真は社内の食堂から見える東京の街並みです。

近況6

第 7 回

首が疲れたら下を見るといいよ2024年05月20日 掲載

 今回、この連載を通して私が伝えたかったことは「諦めなくてもいい」ということです。 学歴、経験、容姿等、就職活動中には自分に足りないものを探しては、理由をつけて諦めてしまうこともあると思います。わたしも学歴や倍率で諦めなかったからこそ、こうした縁を頂けました。それはもう本当に、ただの運としかいいようがないほどです。

 特に出版就活をしていると、読書ジャンルの偏りがあることに悩んだり、自分よりもあの人の方が圧倒的に本に対する知識や貪欲さがあるのに、と自信を無くしたりすることもあります。

 採用にあたって、どういう基準があるのかなどは一切掴めません。でも、エントリーしなければ始まるものも全ておじゃんです。どんな業界、どんな会社を選ぶにしても、完璧じゃない「とりあえず」精神が自分を救ってくれることがあると私は思っています。

 周りと比べてしまうときは、愛嬌と運で乗り切っている私をみて、「下には下がいるぞ!」と元気をだしてください。内定を保障できるパワーは一切ありませんが、1年前の私と同じように、必死に将来を掴もうとする皆さんを応援しています。

近況

最近、音楽フェスに行ってきました。ついに夏が始まった気がしますね。日差しにやられて途中で熱中症になりましたが、大学時代の友達と久しぶりに会って楽しみました。すっかりみんな社会人として頑張っているようです。私も負けてられないぞ、と気合を入れなおしています。
これで連載も最後です。本当に読んでいる人がいるのか、独りよがりの文章でしたが、ここまで本当にありがとうございました。私はいま、社会人生活がものすごく楽しいです。皆さんもきっと大丈夫。ささやかながら、皆さんの満足のいく未来を祈っています。

近況7
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