「ありがとう」の
一言を聞くために
竹内良介(2014年入社 社会人採用)
- 編集部門
- 編集・ムック
竹内良介(2014年入社 社会人採用)
アエラムック教育編集部は、企業や大学などの新しい側面や魅力などを紹介するムック本の制作を担当しています。クライアントへのヒアリングから始まり、部内の編集会議、デザイナーとの打ち合わせなどを経て、方向性が決まったら制作のスタートです。一冊のムック本ができるまで3カ月~半年かかります。
「ムック本の制作」と聞くと、取材や原稿の執筆などを連想すると思いますが、何より大切なのは「信頼関係の構築」です。クライアントとの打ち合わせでは、担当者が編集部を代表してプレゼンします。ニーズを正確にくみ取りながら、相手の想像の少し上を行くような新しい提案をする。そうしたやり取りで信頼を獲得できれば、その後の作業は進めやすくなります。一人一人が大きな責任を担うことになりますが、そのぶんやりがいのある仕事とも言えるでしょう。
かくいう私は、配属直後の苦い経験があります。ある時、クライアントから「御社ならではのいいアイデアはないか?」と聞かれ、とっさに「そうですね……」と、言葉を濁してしまったのです。時間にしてわずか数秒のできごと。編集者として未熟だった私は、「宿題にさせてください」と答えるのが精いっぱいでした。編集者の仕事は、企画を立てて、他者の意見を取りいれながら、新たな気づきを与えることだと思います。自分の仕事を果たせなかった情けなさと悔しさは忘れないように心がけています。
同時に、「失敗は勉強である」と開き直ることも忘れないようにしています。避けられない難題に直面することもあるからです。校了日間近に「原稿を直してほしい」、「表紙を再撮影したい」という依頼に意識が遠くなりかけることも……。そんなときは同僚に助言を求めます。知識や経験を独占せずに、「共に成長しよう」と考え、ときに「傷は舐められるだけ舐め合おう」と労わり合う素敵な仲間です。
そんな紆余(うよ)曲折を経ながらできあがった一冊のムック本。それを手にしたクライアントから「ありがとう」と喜んでもらえたときの達成感こそ、この仕事の醍醐味だと思います。
「エジソンよりも失敗してやろう」―そんな気概と、いい意味での「いい加減さ」を持った同志のご入社をお待ちしております。
(2019年1月執筆)
社内にはカフェ、食堂、コンビニなどの施設があります。
気分転換の場だけでなくミーティングスペースとしても利用しています。
健康管理は仕事の質を左右する重要な要素ですが、たまに体調を崩してしまうことも。
そんなときに重宝しているのが社内の診療所。内科、皮膚科などがあります。
前職はフリーランス記者。入社後、週刊朝日編集部に配属。その後、朝日新聞社宇都宮総局での研修派遣を経て、アエラムック教育編集部(現・メディアプロデュース部)にて「駿台予備学校 by AERA」「創価大学 by AERA」などのムック本を企画、担当。現在は、生活・文化編集部次長として児童書を担当。。
撮影:写真部 小山幸佑