千年の都の中心に位置する京都御所、上皇の住まいである仙洞御所、王朝文化の到達点を示す修学院離宮、そして壮大な美の集大成の桂離宮。四施設の春夏秋冬を《地上の楽園》を追求する写真家が撮影。500余点の圧倒的なカラー写真で建物内部の隅々から庭園のパースペクティブまで、そこに生きた貴人の視線を実感できる画期的な写真集。今上陛下在位20年ご成婚50年を期して初めて明かされる宮殿のすべて!
壮大かつ繊細な建築様式。細部の美が圧倒的な調度品。桜散り紅葉に息をのむ庭園の絶景……後水尾上皇が、小堀遠州が、時の重みが作り上げた贅を尽くした《雅》の極地を等身大の視点で撮影。 | |
京都御所 御常御殿上段の間 年賀の祝いなど公的な儀式に使われる部屋。天皇がここにお出ましの折、背後の剣璽の間(神器を安置)の襖を開き、中央に御引帷が掲げられる。 | |
桂離宮 新御殿 周囲の障子を開け放つと、秋の庭と一体化する眺め。紅葉の照り返しが室内を赤く染める。 | |
仙洞御所 紅葉山 苔の緑と紅葉の赤の対比が鮮やかな築山。なだらかな曲線が雅びな風情。 | |
京都御所 御常御殿御寝の間 明治天皇の代に替わるときに、元の花鳥図から四方ぐるりと虎の図に描き改められた。 | |
桂離宮 御腰掛 客人は茶屋に入る前のひととき、この閑雅なつくりの腰掛けで時を過ごした。 |