20世紀半ばにアメリカで始まった地震波形すべてを使う新しい地震学。ほぼ同じとき、地震大国日本でも防災への本格的な取り組みが行われるようになった。このころ若くして地震研究所スタッフとなった著者は、膨大な巨大地震を解析。現在、世界中で使われているマグニチュードの計算法を開発した。地球物理学に登場したプレートテクトニクス論はどんな影響を与えたか。渡米して、地震学の最先端の地で地震波をどのように解析し、地震には、多様な発生様式があることを突き止めた。不可避の巨大地震の発生に地震学がどんな回答を与えられるかをわかりやすく解き明かす。