老いた妻の発作的な豹変に戸惑う夫の緊張感をユーモアと共に描き、選考委員諸氏に絶賛された第4回林芙美子文学賞(北九州市主催)受賞の表題作。幼少時に亡くした母親の記憶を繰り返し反芻する老女の感慨を描く「残暑のゆくえ」。独特な土着性で伸びやかな資質を感じさせる大型新人のデビュー作。
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