新書
社会
かんぽ崩壊
朝日新聞取材班
ISBN:9784022950543
定価:869円(税込)
発売日:2020年1月10日
新書判並製  216ページ  新書0746 

朝日新聞で話題沸騰!「かんぽ生命 不適切販売」の一連の報道を書籍化。高齢客をゆるキャラ呼ばわり、偽造、恫喝・・・・・・驚愕の販売手法はなぜ蔓延したのか。過剰なノルマ、自爆営業に押しつぶされる郵便局員の実態に迫り、崩壊寸前の「郵政」の今に切り込む。

<目次>
はじめに

序章 宴の後で
「神」扱いの優績者と、さげすまれる局員/祝賀会開催の郵便局、一転して金融庁の立ち入り検査

第1章 発覚
「不適切販売」発覚
理解しがたい契約、なぜ大規模に拡大/あいまいな回答、難航した取材/皆さまが「納得している」 かんぽ幹部は主張/郵政グループ社長 「顧客からサインを頂いている」/乗り換えを勧誘され、無保険の人も/乗り換えで、新契約を断られる「謝絶」/郵便局の販売実績、ランキング表に/星4?5だとパーティー 星1?2は「成長期待社員」/絶対的な存在の「優績者」/マイナス金利の影響、貯蓄性保険が苦戦/故意に二重払い2万2千件、乗り換え逃れかetc.

第2章 過剰なノルマ、置き去りの契約者
不正の現場
パートでためたお金 「郵便局を信じた母は、だまし取られた」/月8万4千円にはね上がった保険料/姿勢転換の背景、金融庁のいらだち/「かんぽの体制は異常」 大手生保幹部/「SNS厳禁」に局員憤り 内部告発を牽制か/現場「何も変わっていない」/株価低迷、東日本大震災復興に影響も/抜け道の「ヒホガエ」で荒稼ぎ 顧客は不利益/「ゆるキャラ」高齢者に群がる郵便局員/90代女性1人に、10年間で54契約/信頼裏切られ、保険料月40万円/印鑑50本で営業、「嫌になった」/成績悪い社員に、「いやがらせ研修」/若手社員が実態を告発 「郵便局ブラック物語」/「ゆるキャラのじじばばを探しに行こう」/物販にも重圧 「自爆の方がまし」
置き去りの契約者
再調査拒否/母の保険金受取人は死亡した兄/「気持ち悪い」 隣にぴたっと座った局員が勧誘

第3章 政治への忖度
「不適切販売」倍増
かんぽ不適切販売、18万3千件に倍増 過去5年調査/郵政社長ら辞任は否定/契約書が手元になく、途方に暮れる日々
政治への忖度
企業統治に政治家の影響/問われた情報開示etc.

第4章 不正拡大
見切り発車
営業再開に批判/「自粛中は見込み客の開拓だ」/販売再開、なぜ急いだのか/簡易で不親切、返信も不要な契約調査に疑問の声/金融検査へ/「ドキドキの人いるのでは」/郵便局に抗議 保険も融資も無効に
変わらぬ現場
郵便局、残る物販ノルマ 自爆営業も/現場の奇策「空挙げ」横行/「みまもり」で自爆営業も/「催促されるなら自分で加入した方が楽」/波乱の集会/飛び交う怒号/社長へのヤジも/高齢者は「郵便局のファン」/現場の叫び 巨大組織の苦悩にじむ/「後から何をされるか」「どうせパフォーマンス」/手当ほしさ? かんぽ販売「自粛破り」か 一部の郵便局員etc.

第5章 NHKへの抗議
抗議
「クローズアップ現代+」に抗議「今から思うと大変甘かった」/郵政3社長の申し入れ、NHK経営委員会が異例の対応/「今となってはまったくその通り」 日本郵政の長門社長/「まるで暴力団」「バカじゃねぇの」 元次官の郵政副社長etc.

第6章 遠い信頼回復
遠い信頼回復
保険の新契約34%減、日本郵政グループ中間決算/売上高縮小止まらず 見えぬ収益改善策/再発防止へ社内研修 講師役が悪質営業?/「口伝で手法広まる」 金融庁も注目/国会で論戦「日本郵政グループは、やさしさが全然なかった」調査報告/法令・社内規定違反の疑い1万3千件/20万人が意に沿わない契約 かんぽ顧客の不満続出
関係者、識者はこう考える  etc.

おわりに

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