「乱数」は、規則性がなく、まとめられない「でたらめ」さに真価がある。どれだけ完璧な「でたらめ」な乱数が作れるか、サイコロに始まりコンピューターを駆使しての研究が長年続けられてきた。その乱数は、プロ野球のサイン、核融合、人工衛星の設計など、ありとあらゆるところに応用されている。乱数の理論から応用、将来の展望まで幅広く取材した科学ルポ。
第1章 でたらめをつくる でたらめづくりの歩み/コラム疑似乱数と物理乱数/史上最速のサイコロ/「1+1=0」の異世界にて/円周率は乱数なのか/世界記録を目指した
第2章 でたらめをつくる 真実に迫るでたらめ/情報を守る乱数/乱数を売る・操る
第3章 でたらめの未来 1000兆個の乱数で/コラム準乱数/物理乱数の夢/進化する乱数 など