見た、聞いた、考えた戦火の国で。
この記録は現代につながっている。
ベトナム戦争とは何なのか。
最前線がどこにもない、いや、全土が最前線と化している。
そんな"戦場"をカメラマン秋元と取材した100日間の記録(1964~65)。
生と死、日常と非日常が入り交じる混沌を描く濃密な言葉。
時を超えて読み継がれる傑作ルポルタージュ。
《解説・日野啓三》
新装版では、取材に同行した秋元啓一による未公開写真を多数収録(カラー含む)。
フォト・ドキュメンタリーとしても色褪せない不朽の1冊!
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最前線はどこですかと聞いて、そのたびにたしなめられた。
最前線がどこにもない、いや、全土が最前線だというのが
この国の戦争の特長である。ベン・キャットも最前線なら
サイゴンのマジェスティック・ホテルだって最前線である。
いつフッとばされるかわからないのである。 (本文より)
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