書籍
社会
捨てない未来
キッチンから、 ゆるく、 おいしく、 フードロスを打ち返す
枝元 なほみ 著
ISBN:9784023319660
定価:1980円(税込)
発売日:2022年10月7日
四六判並製  176ページ 

農業生産者のサポートや「夜のパン屋さん」「大人食堂」などフードロス×飢餓ゼロ運動に力を注ぐ人気料理研究家が伝える、未来を捨てないために今考える食のこと。藤原辰史京都大准教授との対談、食材にも体にもやさしい保存法やレシピも。

【本書の内容】
■第1章 小さな台所と社会システム
○枝元なほみ×藤原辰史対談1「女に押し付けられるものがある?」
対症療法と、根源的な変革/楽しく食べること。誰かを傷つけずに食べること/システムの中に食べ物がある/戦場化する現代/食べられないことの恨み/「二度と飢えさせない」プロパガンダ/多様性に耐える

○ロスを打ち返すキッチン1
大物野菜を駄目にしない、ロスにしない
発酵白菜/半干し大根/にんじんの塩揉み/揚げねぎ
ついつい残しちゃいがちな香味野菜
三つ葉、せり、茗荷、しそ/青唐辛子、赤唐辛子/フレッシュハーブ類
余りがち、放置しがちなスパイス、乾物、調味料
パプリカ、ナツメグなどのスパイス類/中華料理、韓国料理用の乾物や調味料   

○フードロスについて考えてきたこと
芝居から学んだ、人の生き死にと食べること/「一番貧乏な人は飢え死にですね」/ビッグイシューのフラットな関係性/ 捨てられているむかごをお金にできないか/姿形の悪い子たちに行き場を/「捨てない」を重荷にしない

■第2章 右肩上がりの坂をパタンと倒す
○枝元なほみ×藤原辰史対談2「奪い合うパイは地球にはもうない」
ビックリマンチョコが象徴していたもの/欲望せよと駆り立てる社会/食べ物は消えていく/虚栄心と小さな自分/時間に自分をゆだねる

○ロスを打ち返すキッチン2
冷凍庫利用のすすめ
だしをとった後の昆布/油揚げ/きのこ類/生姜/トマト/
ついでながらパンの冷凍庫保存について
漬けたり、焼いたり
漬物/焼き野菜/柑橘ピール
晒について    

■第3章 根本に「愛」のようなものがあれば
○システムを内部から分解していく人たち/鴨志田農園/ばんざい東あわじ
○枝元なほみ×藤原辰史対談3 「『里芋の皮、揚げるとうまいね』の世界」
人が「混ざる」ことがいい/プライドの問題と食堂、給食/料理することと人間の尊厳/資本主義を内部から分解する
○コロナ禍や予想外に始まる戦争で見えた、抜け落ちている中身

著者略歴
枝元なほみ えだもと・なほみ
横浜市生まれ。劇団の役者兼料理主任、無国籍レストランのシェフなどを経て、料理研究家としてテレビや雑誌などで活躍をつづける。一方で、農業支援活動団体である社団法人「チームむかご」を立ち上げたり、NPO法人「ビッグイシュー基金」の理事も務め、雑誌「ビッグイシュー日本版」では連載も執筆。2020年に、フードロスと貧困問題の解決にチャレンジするため、営業時間終了直前に売り切れなかったパンを引き取って、同雑誌の販売員や、そのほか仕事がない人たちが販売する仕組みを実践する「夜のパン屋さん」をスタートする。また、子どもたちの給食を有機食材にするための活動にも心血を注いでいる。著書は『枝元なほみのリアル朝ごはん――毎朝、こんなの食べてます。』(海竜社)など多数。

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