テレビ製作会社で働く小野は、ある日耳にしたビオラ奏者柳原園子の演奏に心を打たれ、番組制作を決意する。かつて天才少女と呼ばれた園子の挫折と再生を描いた番組は好評を博すが、園子の経歴や演奏技術への疑問が発覚し、小野は、感動と視聴率のはざまで揺れるテレビ制作現場の複雑な人間関係に翻弄されてゆく。音楽は誰のためにあるのか、心を打つとはどういうことなのかを鋭く問いかける社会派小説。
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