京都・冷泉家は、藤原俊成・定家の流れをくむ「歌の家」。蔵には国宝5件をはじめとする、世界的にも奇跡といえる古写本群が、いまも眠る。30年にわたって同家の調査に携わってきた著者が、一冊一冊が個性的な写本の群れに分け入り、“写本探偵”ともいうべき周到さで吟味、来歴を解き明かしていく。それは歌壇史を中心とした日本中世文化史そのものである。
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