明治2年(1869)、箱館戦争の最終局面、箱館病院分院では傷病兵にすら官軍によって凄惨な殺戮が行なわれていた。若き看護婦の朝倉志乃はこころを寄せる青年医師・井上青雲を惨殺され、「私の戦」を決意する。宿敵を衝撃的な方法で殺し、ついに追われる身となった志野は医学、射撃、馬術、西洋式料理を身に着け戦士になっていく。女であり敗者である志野がみた、官製の歴史観をぬりかえるすがすがしく豊かな箱館戦争後日談小説。
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