著者は貧しい母子家庭で育ち、ベーグル売りの少年から投資銀行の最高峰モルガン・スタンレーの名トレーダーに成り上がった人物。ウォール街の表と裏を知り尽くす著者が、めまぐるしい半生を振り返りつつ、投資銀行の日常から、ドットコム・バブルの火付け役としても知られる名投資家ジム・クレイマーの知られざる顔まで、金融界の内幕をせきららに描き出す。次々に明らかにされるエピソードは、同じくウォール街を舞台にした名作『ライアーズ・ポーカー』や『虚栄の篝火』を彷彿とさせ、読者をひきつけてやまない。「モルガン・スタンレー」という社名の他に何も知らい大学生インターンにすぎなかった著者は、どのようにして社員に採用され、出世の階段をのぼりつめていったのか? トレーダーとして押しも押されもせぬ評判を得た著者が、不本意にもモルガン・スタンレーを去らなくてはならなくなったのはなぜか? ただのミリオネアとメガ・ミリオネアの違いとは何なのか? メガ・ミリオネアになるには、どうすればいいのか? 「信用を築け」という亡き祖父の教えを忠実に守って生きてきたはずの著者が、トレーダーとして凄まじい緊張感のなかで日々を送るうち、失ってしまった人生で一番大切なものは何だったのか? そして、ウォール街で20年間生きてきた著者が、最後に手に入れた最大の利益とは何だったのか?古き良き金融界から、デリバティブ商品の発明、ドットコム・バブルの終焉、同時多発テロ(9.11)まで、現在のウォール街を生み出してきた様々な歴史的出来事をも踏まえつつ、エキサイティングなストーリー展開で描く衝撃の自伝作品。