執筆当時のエピソードを辿り、作品の舞台を訪れ、司馬さんが創りあげた小説世界の原点に出会う“旅”へ。ベストセラーシリーズ週刊朝日ムック「週刊司馬遼太郎」がついに文庫化。『世に棲む日日』の吉田松陰と高杉晋作、『花神』の大村益次郎。三人の長州人は成功を見ずに、早すぎる死を迎える。一方、『峠』の長岡藩家老の河井継之助は時代の先を読みつつ、全藩玉砕の道を選ぶ。勝者も敗者もなく、人生の矛盾を抱え、維新を駆け抜けた男たち。立場は違えど、それぞれに時代の行く先を見据えようとした彼らの生き様から我々は何を学べるか。