2013シーズンのJリーグ得点王、大久保嘉人(川崎F)による初の自伝。長く闘病生活を続けてきた実父・克博さん(享年61)が、2013年5月12日に逝去。自分宛の遺書には「日本代表になれ。おとうは空から見とるぞ」と記されていた。
2004年に父が病気を発症させて以降、W杯への思いはさらに強まった。2010年のW杯では余命わずかの父を思い、「お父さんのために闘う」と誓い、ベスト16進出に大きく貢献。父が亡くなった2013年には、亡き父との記憶を噛み締めながら得点を重ね、自身初のJリーグ得点王を獲得した。
厳しく、不器用ながらも、自分のサッカー人生をサポートしてくれた父との思い出を振り返りながら展開していく濃厚なバイオグラフィーで、(サッカー)人生に悩む若者たちや、子育てに奮闘するお父さんたちも、家族のあり方や人生を生きるヒントを得られる内容となっている。