お弁当といえば思い出す学生時代のびっくり箱弁当といま娘に作る毎日の工夫。パンこねや塩麹漬けなど家族と一緒に自宅で果敢に試みた料理たち。黒えだ豆や夏みかんなど旅先で食べたおいしいものの数々に、巨大フライパンをはじめとする調理器具への偏愛……etc。
自称「癒し系」ならぬ「いやしい系」の女優・本上まなみが、愛してやまない「食」を中心にていねいに暮らす日々の生活について綴ります。鋭い観察眼をやわらかい文体でくるんだエッセイに、何度もクスっと笑いながら、そのやさしさに心がほっとあたたまります。「こんなふうにごはんをおいしく食べて暮らしたいな」と思わせられる、名エッセイ集の誕生です。