○週刊朝日好評連載エッセイの単行本化。
ついに古希をむかえた著者は、白髪は増え、徹夜すれば意識モーロー、いま話しをいている人の名前がどうしても出てこない。身体は老い衰えていくばかり。
ところがこころの目は磨かれ、物事の深みはより一層みえてくる。
園芸、お料理、歌、読書など日々の暮らしを楽しみながら、社会との間で出来ることを探して、どのようにしたら自分らしく生きられるのか……。そして人生の先輩である山田洋次監督、谷川俊太郎さん、なかにし礼さん、笹本恒子さん、黒井千次さんに、ひとり暮らし、病気のこと、100歳まで仕事を続けること、老いることの意味などを質問した。「その人らしい“生涯現役”の在り方」をさぐる。
○著者のことば
間違ってはいけない。老いはある日突然やってくるものではない。昨日の続きの今日を、デリケートに果敢に生きること。不要な欲望からはできるだけ解放され、自分にとって本当に大事なものだけを素手でぎゅっと握りしめて。
さあ、新しい旅立ちの時。
人生の荷物は、できるだけ少ないほうがいい。