衆議院/下院の女性議員比率はスウェーデン43.6%、イギリス29.4%、アメリカ19.4%、韓国16.3%、……日本9.5%は先進国中最下位。
躍進<マドンナ・ブーム>の90年代から一転、停滞<チルドレン、ガールズ>の時代に、女性の政治参画を阻むものとは――
日本の女性議員比率は、世界的に見てきわめて低い。2016年1月現在、日本の衆議院女性議員比率は191カ国中156位。しかも、このランキングの低さは近年悪化している。海外ではクオータ制(性別割当制)を取り入れるなど、女性議員が急増しているからだ。一方、日本政府は、2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にするという「202030」を目標に掲げている。
女性議員が少ないと、なぜいけないのか? 増えるとどうなるのか? 「ジェンダーの壁」はどう乗り越えればよいか? 本書は、マドンナ・ブームをきっかけに世界の女性運動と連動して女性議員が躍進し、女性政策が大きく進展した1990年代と、その巻き返しで数は増えたが停滞している2000年以降との対比を描き出す。また、諸外国とも比較しながら、国会議員へのアンケートやインタビューをもとに、女性議員の過去、現状、将来を考える。
第1章 女性が議員になるということ
第2章 躍進の90年代
第3章 2000年以降の停滞
第4章 国会議員への道
第5章 女性議員と男性議員は何が違うのか
第6章 地方の女性議員たち
第7章 女性が政治に参画するために
――目次より