極めつけの問題児だったぼくが、『いま、会いにゆきます』や『恋愛寫眞』など、アジアやヨーロッパの国々でベストセラーになるような小説をなぜ書くことができたのか?
ある日、人からの指摘で「自分は発達障害・アスペルガ―ではないか?」と疑ったことから、一気にそれまでのいきづらさの説明がつく気がした。
ずっと困った子供、間違っている生徒と言われ続け、教師からは「教師生活はじまって以来の問題児」と言われ、学校での成績は365人中360番まで落ちたこともあった。手のつけられない多動児で、毎日のように高いところが飛び降りる動作を繰り返した。
社会人になっても問題行動ばかり起こし、周囲からは「間違っている」と言われ続けた。自らの「障害」を認めた今、ぼくは自分の行動の理由を自分なりに分析し、解釈した。
がさつで身勝手なこの社会に強い違和感を覚え、そこから逃げ出したいと願っているひと。多くのひとと繋がることを負担に思い、なんでこんなことしなくちゃいけないんだろう?と思っているひと。ナイーブすぎて、優しすぎて、そのためにすっかり疲れてしまったひと。「おまえは間違っている」と言われ、すっかり自信をなくしてしまったひとに、ぜひ読んでほしいです。