「好き勝手に生きていい人生だということを本当に理解しているのか」──仕事、親、学歴、国家、宗教、恋愛、死について真っ向から挑んだ孤高の作家の人生論。「心の目を開け!」と唱え、やりきれない世を生き抜く力を与えてくれる〈丸山流儀〉の待望の文庫化。
〈親が在っての自分という発想は、猛毒だ/どんな仕事で食べてゆくかによって、本当の自立になるか、本物の人生になるかが決まる/国家が国民のものであったためしなど古今東西ない/賢愚の差を決定づけるのは、脳みその量ではない/好き勝手に生きていい人生だということを本当に理解しているのか/生ける屍をめざしてどうする/人は金と名誉に弱い。弱すぎる。そして、不安と恫喝に弱い。弱すぎる/恋愛ほど現実的なものはない/人は考えるために生まれ、考えることで命を燃焼させ、考えるからこそ存在意義を確保できる/生の奴隷となっても、死の従者となるべきではない〉〜目次より