「映画化決定ね!」
高二男子ナオトは、過去に描いたマンガ『春に君を想う』のネームを、映研で監督を務めるハルに見られてしまう。
学生向けの賞を受賞している天才女子からのオファーに乗り切れないナオト、しかしみずから映画制作にかかわるうちに、なぜ過去に書いたこの作品が人の胸を打つのか、徐々に気付き始める。
果たして表現に大事なのは才能か、それとも理論か? 真正面から向かい合い、ぶつかり合うふたり。一方、ハルは重い病をひた隠しにしているようだが・・・・・・。
「スープ屋しずくの朝ごはん」シリーズが大ヒット中の著者による新境地、切ない『映研』の青春を描く。