現代人は脳に振り回され過ぎている。
「好き・嫌い」のシステムで「もっともっと」と指令してくる脳にしたがっていては、心はいつまでも満ち足りない。
暴走する脳は脇に置き、身体の声に耳を傾けて、平穏に生きるコツ。
1 人間も動物も「快」と「不快」のシステムで生きている
扁桃体が、快・不快を一瞬で判断する
仏道修行とは、科学者のように快と不快を見つめること
人間だけが「自覚」できる
自覚できれば、快も不快も、どうでもよくなる
脳の中で何が起きているのか、分かってあげる
2 海馬で「好き嫌い」が増強される
海馬の意外な役割
好きなものはますます好きに、嫌いなものはますます嫌いに
嫌いな人に執着するなんて、大きなムダ
記憶を書き換える「誰か」はいるのか?
「私」は永遠に見つからない
3 自律神経が自ずと整うコツ
自律神経失調症がなぜ増えるのか
「ま、いっか」と欲望から離れてみる
「私が」もやめてみる
自然の変化を、自然のままに感じ取る
4 胃腸は精神的な器官です
温泉旅館で身体を痛めつける?
胃腸は脳のパトロン
ブッダも繰り返し説く「少食」
肚が据わって生まれる好循環
5 ブッダもすすめる「少食」になる秘訣
食べているけれども、食べていない?
「美味しいな」という感動さえ邪魔をする
舌の動きにダイレクトに意識を乗せていく
食事も修行時間の内
食べろという命令も観察する
6 身体を動かせば、やる気も出てきます
身体がやる気を引き出す?
デスクワークに疲れたら、散歩してみる
毎日、二〜三時間は行う歩行禅
足先の動きに、意識を向け続ける
心が身体の動きにぴったり乗るだけで、心は満ち足りる
未来の目的や意味から自由になる
7 身体の不調に効く「手当て」
「手当て」の力
目の疲れや痛み
頭痛、もしくは考えすぎ
不眠
腰痛
喉の痛み
8 知識よりも「今、ここ」が大事
科学的知識よりも「実践」
知識が「ありのまま」を見つめる邪魔をする
平常心の本当の意味
過去と知識をふっと手放す
9 結局、「私」はないということ
ご主人のような「私」は見出せない?
ただ単に、電流が流れたり、流れなかったりするだけ
理性があるではないか!?
どの感情も「私=主人」ではあり得ない
「嫌いな人」も、見つからない
10 死ものほほんと迎える
健康への執着が、幸福を損なう?
「私は、この肉体である」という執着から抜け出る
気にならないと気楽になる
死もこわくなくなる