秀吉はいかにして、
織田家の後継者たる信雄、信孝を追い落とし、
勝家、家康を凌駕したのか!?
秀吉が大きく飛躍するきっかけとなったとされる「清須会議」。
しかしながら、秀吉の天下取りへの道のりは、
「清須会議」に限らず、少なからず俗説がまかり通っている。
織田家の人々、ライバルとなった諸将との関係にも注目しながら、
秀吉の天下人までの道のりを、丹念に検証する。
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信長の行動はまだ良心的ですらあり、
かえって秀吉のずる賢さには驚きすら禁じ得ない。
それは書状を読めばわかるとおり、
相手に虚偽を伝えたり、恫喝したりして、
圧倒的な勢いで屈服を迫るものだった。
これまでの歴史小説やテレビドラマで知られる、
ひょうきんで明るい秀吉のイメージも、
そろそろ覆されるべきだろう。
(「おわりに」より)
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[目次]
序 章 清須会議への道のり――信長の死と後継者問題
第一章 従来説に見る清須会議の展開
第二章 清須会議の真相と新たな政治体制
第三章 清須会議後の争乱――賤ヶ岳の戦い
第四章 徳川家康の屈服――小牧・長久手の戦い
第五章 関白就任と家康の従属
第六章 豊臣政権の確立