取材対象者と新聞記者として出会った、結生と小坂綾子。
「なんかまた話したい、って思いました」という結生からのメールをきっかけに、ふたりは結生の人生を振り返る作業を始める。
実母からの暴力と、継父からの性的虐待を受けて児童養護施設で育った結生。万引き、援助交際、薬物に囲まれた中高時代の荒れた生活から少年院を経て、自分らしい生き方を模索するなかで抱え込んだ苦悩と葛藤を吐露する。
重い過去を引きずりながらも前に進むことをやめない結生の姿を通じて「人が育つこと」「生きること」を問い直したノンフィクション。