豊島将之名人に挑戦するのは、順位戦を全勝した渡辺明三冠。2勝2敗から連勝した挑戦者が悲願の名人位を獲得。プロ入り20年、36歳でついに頂上を極めた。史上4人目の中学生棋士と注目された渡辺のこれまでのタイトル獲得は通算25期にのぼるが、名人挑戦は今回が初めて。対局中に藤井聡太棋聖に敗れて二冠となるが、名人奪取で3度目の三冠を達成した。現役最強といわれる渡辺が七番勝負を振り返るロングインタビューのほか、各対局を写真でも紹介。コロナ禍で開幕が遅れ、対局場を東西将棋会館に変更するなど、異例ずくめとなった今期をまとめる記録集。A級順位戦特選譜も書き下ろし収載。