書籍
小説
老婦人マリアンヌ鈴木の部屋
荻野 アンナ 著
ISBN:9784022517456
定価:1760円(税込)
発売日:2021年2月5日
四六判並製  256ページ 

〇酒井順子さん推薦!
介護する人、される人、そして介護で儲ける人。
色気と欲気を惹き寄せるマリアンヌ鈴木の部屋は、何てカラフル! こんな風に老いてみたい。

◯作家でフランス文学研究者の著者にとって、
パートナーと父母の介護と最期を看取り、自らは大腸がんとうつ病の25年だった。
ようやく辿り着いた快活で人間味たっぷりの「老活小説」。
ダメ男や老いの入り口にたつ人びとのどこか陽気な連作短編集。


◯昔も今も人はせつなく老いていく。
横浜山手の洋館に住む老婦人は青い部屋のベッドに横たわるが、ときにフランス小話も語る。
離婚・退職ののちにモエはヘルパー資格を取り、突然の宝石熱にとりつかれてネットオークションにはまっている。やり手の実業家のトチ中野は介護事業所「スマイル光」からモエをマリアンヌ鈴木宅に派遣した。
トチの連れ合いで甲斐性なしのリチャードや美にこだわって整形を繰り返す大道芸人のミッキーなど、老婦人の仲間はひと癖あってみな愉快だ。
トチ中野は地域包括支援センターでの人脈を通じて、シニア婚活パーティ「ひなげし会」を開催してひと儲けを企んでいる。老婦人はここで若き日の意外な過去に出会うが……。


◯目次
第一話 老婦人マリアンヌ鈴木の部屋
第二話 雲根
第三話 河童とマサイ
第四話 薔薇の動物園
最終話 マリアンヌ修復研究所

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