人生は「交渉」の連続。商談、受注・発注、社内承認、住宅の賃借、車をはじめモノの売買……。本書を読めば、交渉時のストレスや不安が「自分の言葉で相手を動かす醍醐味」に変わります。著者は、ニューヨークで20年間にわたり数々の大型ディールをまとめてきた、数多くの企業に頼りにされている弁護士。ビジネスでもプライベートでも、日々ハードな交渉が繰り広げられるアメリカ社会で、“和を尊ぶ”日本人の強みを生かして活躍している。「相手から先にオファーさせる」「“No”ではなく、条件付きの“Yes”」「嘘はダメ、ただし真実はすべて伝えなくていい」など、そんな著者だからこそ知っている、世界最強の“勝つ”ための思考法を明かす。自分の要求を100%通し、相手も心から納得する交渉の極意がここに!
【目次】
第1章 小さい譲歩で大きな譲歩を呼び込む発想法
1 「時間」を制する者が「交渉」を制す
2 最初のオファーは必ず相手にさせる
3 “ずうずうしく”高いところから始める
4 主張は「円換算」して伝える
5 「攻め」のカードで形勢を逆転する
6 「切り札」をうまく使うタイミング
7 事前に決めた「落としどころ」から、絶対にぶれない
8 勝ちたければ権限の一切を捨てる
9 権限がないことを交渉に活かす
10 まっすぐ決裁権者に勝負を挑む
11 多くの「選択肢」をつくっておく
▽第1章のポイント
第2章 自分を“手強い相手”と思わせるふるまい方
1 「逃げたい」と思った時点で交渉に負ける
2 対等な態度が相手の敬意を引き出す
3 リスクを負ったほうがうまくいく
4 リスクを負って失敗したら、そのときはそのとき
5 どんな相手も決してナメてはいけない
6 自分の価値観が通じることを期待しない
7 つねに本来の「目的」に立ち返る
8 「ゲーム感覚」で交渉に臨め
9 嘘はダメ、ただし真実をすべて伝えなくていい
10 むやみに謝ると窮地に追い込まれる
11 有利なパワーバランスはこうつくる
▽第2章のポイント
第3章 自分の“資源”を最大限に生かす駆け引きの理論
1 “No”ではなく“Yes, if”
2 “Yes”でも、やっぱり“Yes, if”
3 「カウンター・オファー」せずまとめる戦術
4 譲歩の幅は徐々に小さくする
5 「ボトムライン」には「もっと下がある」と考える
6 合意の直前に、もう一つの小さな譲歩を得る
7 具体的な「選択肢」を示す
8 やっぱり「ウィン・ウィン交渉」が成功の必須条件
9 争点は必ず「パッケージ」で交渉する
▽第3章のポイント
第4章 どんな局面でも優位な状況をつくる“心理誘導”の技術
1 相手の主張に賛成しつつ、正反対の主張をする
2 「自分に有利な状況」のつくりかた
3 主張には「客観的根拠」を付け加える
4 交渉相手からの情報を判断材料にしない
5 「相手が望むもの」を見極めれば勝ち
6 「交渉の争点」と「相手の人格」は切り離す
7 決断は相手にさせる、ただ強要はダメ
8 「短期利益」と「長期利益」の両方をにらむ
9 感情は交渉に持ち込まない
10 「交渉期限」は土壇場で不利になる
▽第4章のポイント
第5章 交渉の前から交渉は始まっている
1 交渉チームは「少数精鋭」で
2 チームの意見対立を交渉パワーにつなげる方法
3 悪役・善役コンビで流れをつくる
4 交渉の達人は弁護士を「悪役」にする
5「中立の第三者」をうまく頼る
6 あえて交渉すべきでない人間関係
7 法律を「味方」につける
8 “法律は相手の味方”と感じたときの対抗策
9 「契約書」に盛り込むのはどこまで?
10 交渉がうまくいかなくても
▽第5章のポイント